本日の一品

家族の思い出写真をまとめて保存、テレビで見られる「おもいでばこ」

フォトストレージ「おもいでばこ PD-1000S」。1TBあるいは2TBのハードディスクを搭載し、撮影した写真をかたっぱしから保存できる

 「おもいでばこ」は、デジタルカメラやスマートフォンで撮影した写真や動画を保存しておくフォトストレージ、つまり、いろいろな機械で撮影した写真を一カ所に集めて保存する機械です。集めた写真は、つなげたテレビで見られます。写真・動画は容量にして1TBまたは2TB分まで取り込めます。

 メーカーのバッファローは「デジタルフォトアルバム」とも言っているようです。言葉の響きからはちょっと操作が難しい機械のように思えますが、そんなことはありません。この「おもいでばこ」、接続も操作も、本当に簡単なのです。

 3月に新型「おもいでばこ PD-1000S」が発表されました。我が家では旧型の機種を使っていたので、データを新しい機種にコピーしました。この操作も簡単でした。USBハードディスクをつなげて、あとはメニューで「コピー」「リストア」メニューを選ぶだけ。時間はちょっとかかりましたが……そう、一晩くらい。

 写真の取り込みはデジカメやスマホのSDカードをスロットに差し込むだけとこれも簡単。筆者は、デジカメを使った後必ずはSDカードをおもいでばこにツッコむ習慣がついてしまいました。そう、撮った写真が、子供の野球の試合だろうと、運動会だろうと、記事用のブツ撮り写真だろうと(笑)。

デジカメ写真・動画の保存は簡単。撮影に使ったSDメモリを挿入するだけで、あとは全自動だ

 SDカードのないiPhoneなど場合は、アプリからWi-Fiを使って取り込めます。そうそう、今回の新型「おもいでばこ」ではWi-Fi周りが強化されました。これまで2.4GHz帯のみ対応だったのが、5GHz帯のWi-Fi(IEEE 802.11ac)もサポートです。この効果は大きく、いつもiPhone SEから写真を取り込んでいる家内は、操作がずいぶん早くなったと喜んでいます。

新型機では5GHz帯のWi-Fiにも対応。スマートフォンでの写真の取り込みがスピードアップした

 写真の再生は居間のテレビで。我が家のおもいでばこは、HDMIでテレビにつないであります。テレビの「入力切り替え」ボタンを押すだけで、集めた写真が、家庭のテレビですぐ観られるわけです。もちろん、写真はテレビの大画面に大写しにできます。日にちを特定してスライドショー表示なんかもできますね。

 設定すれば、写真の表示と同時に、どんなカメラで撮ったかも表示できます。たとえばiPhone SEか、EOS Kiss Digitalか、はたまた20年ほど前に購入したIXY Digitalとか。また、これはカメラ撮影の好きな方には有用なのでしょうが、ISO感度やF値、シャッタースピードなどの撮影時のデータを表示することもできます。この機能、旧型ではファームウェアのバージョンアップで途中から追加された機能なんですよね。新型ではちゃんと初めから機能しているようです。

お気に入りの写真のアルバムを作って、それだけスライドショー的に次々表示させていくことも可能だ
撮影した写真の日時、機材、感度、絞り値、シャッタースピードまで表示できる

 我が家では、家内や子供たちもこれまでデジカメやスマホで撮ってきた写真を、機会があると取り込むようにしてきました。とても操作が簡単なので、メカの苦手な家内も積極的に自分から写真を入れたり、テレビで写真を表示したりできるのです。

 ところで、最近、夫婦でコタツに入っていると、なんとなくついテレビの入力切り替えボタンを押して「おもいでばこ」に入っている写真を観てしまいます。何年、十何年か前の写真達をランダムスライドショーで見てしまいます。ああ、あのときはこんなことがあったねと、夫婦して笑い合ってしまうのです。我が家は夫婦と、上の子、下の子の4人家族、下の子は高校に入学し家を出ました。

 かなり古い記事なのですが、「スポーツオーソリティのバッティングティースタンド(本日の一品)」という記事を憶えている方はいらっしゃるでしょうか。野球チームに入った子供のために、父が買ったバッティングティースタンドの記事です。記事中、バットを振っている少年が、当時の下の子です。本当に野球に夢中になった彼は、毎日バットを振り続けました。そして今春、彼は野球で高校に上がることを選びました。甲子園出場本命と言われる、県外の強豪高校の推薦入学を取り付けてきたのです。

 「日本一のレベルの高校野球に挑戦してくる」

 そう言って、彼は離れた地にある高校の野球部寮に入りました。

 彼が出て行って3週間ほど。夕方や夕飯の時間は、テレビに彼がよく観ていたバラエティ番組はつかなくなりました。暗いままの画面のテレビは寂しくて、つい、おもいでばこをつけてしまうのです。そして、「ああ、この直後転んでフライを取りこぼしたんだよね」とか「少年野球最後の試合、最初で最後のホームランだったね」とか夫婦で語っては笑い合います。

 正直に言って、こんな日が来るとは思っていませんでした。何かあるとスマホで写真を撮ってきました。野球の試合のときにはデジカメを持って親馬鹿写真撮ってきました。それがこんな「おもいで」になる日が来るとは、撮っていたとき、おもいでばこに取り込んでいるときには実感として湧かなかったのです。

 日々の写真を、簡単に取り込める、簡単に観られる。こんな簡単なことが、いつか家族の心の支えになるかもしれない。そう思って、この機械、買って使ってみませんか? もし、筆者はこれからの人生がある人みんなに薦めたいと、今、思っています。結婚した人、子供が生まれた人、子育て中の人、子供が巣立ってふたりだけになった夫婦……。そうですね、これからがある人、みんなにです。

 これはそんな機械です。

がんばっているといいね、そういいながら家内とこんな写真を見ている
製品名販売元購入価格
「おもいでばこ PD-1000S-L」2TBモデルバッファロー4万9680円(税込)