スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Bluetooth紛失防止タグを使ってみた♪

Bluetooth紛失防止タグを使ってみた♪

 今回のブツはラトックシステムの「REX-SEEK2」。スマートフォンとBluetooth接続して使う紛失防止タグですな。鍵束なんかにこのタグを付けておくと、鍵束の置き忘れを防ぐことができたりします。

ラトックシステムの「REX-SEEK2」。Bluetooth SMART対応の紛失防止タグで、スマートフォンと無線接続して使います。サイズは直径3×厚さ1cmで、質量は約8g(電池含まず)。電源はボタン電池CR2032×1個で、連続稼働時間は約6カ月。実勢価格は3800円前後。
対応端末は、iOSは8.2以降を、Androidは4.3以降を搭載した機種となっています。端末には専用アプリをインストールして使用します。

 たとえば、キーホルダーにこのタグを付けておいたとします。タグとペアリング(Bluetoothで無線接続)したスマートフォンを持って、さあ出掛けましょう。そのとき、キーホルダーを部屋に忘れそうになったら、スマートフォンがアラートなどで「キーホルダーの置き忘れを通知」してくれるので、「あっキーホルダー置き忘れてた」と気づくというわけです。

 なるほど良さそう。と思って予約購入し、早速使い始めてみましたが、コレがなかなか便利♪ かなり気に入ったので追加購入してしまいました。ともあれ以降、「REX-SEEK2」の機能や使用感についてレポートしてみたいと思います。

サクッと設定完了、接続台数は最大4台まで

 これ以降、タグである「REX-SEEK2」とiPhone 6 Plusをペアリングしての使用例を見ていきましょう。まず初期設定ですが、iPhone側のBluetoothをオンにし、専用アプリ「REXSEEK2」をインストールします。アプリにはAndroid版もあります。

 続いて、「REX-SEEK2」の(絶縁フィルムを引き抜いて)ボタンを押し、アプリ上で「REX-SEEK2を検索」をタップ。表示に従って操作し、「REX-SEEK2」のボタンを確認のために押せばペアリングが完了し、使用可能状態になります。

 初期設定の印象は、「REX-SEEK2」のボタンを押してアプリから検索して再度「REX-SEEK2」のボタンを押せば終了というイメージ。待たされることもなく、ササッと済んでしまいました。

端末のBluetoothをオンにし、タグのボタンを押し、アプリからタグを検索します。タグが見つかったら上のような表示が出ますので、タグ側のボタンを押します。
タグを登録し、端末とタグのペアリングが完了。アプリからタグの設定などができるようになり、使用準備完了です。

 ペアリング済みのタグには名前が付き、アプリ上からは各タグを名前で区別できます。また、タグの名前は自由に変えられます。タグを取り付けるモノの名前を、タグの名前としたりするとわかりやすいと思います。

初期設定では「SEEK2-V1.0(1)」などの名前(識別名)がタグに付くようです。これは自由に変更できます。タグを付けておくモノの名前にしておくと、後々区別しやすいですな。

 それから、端末に対して接続できるタグ台数は、最大4台まで。ただし、Android端末、iPad Air、iPad(第4世代)、iPad mini、iPod touch(第5世代)では、タグを1台しか使用できません。

iPhone 6 Plusには4台のタグを接続できました。たとえば、端末とタグの距離に応じて通知される「離れたらお知らせ」機能がありますが、タグ毎に距離などの設定を変えることができます。

 てな感じで、アプリもわりとシンプル。理解しやすい表示ですな。ペアリングから各種設定まで含めて、わりと容易に使い始められます。

スマホを探せる、タグを探せる

 続いて、「REX-SEEK2」で何ができるか? いろいろな機能がありますが、まず簡単なところで、アプリの操作でタグを探せます。アプリ上から「呼出し」操作をすると、タグがアラームを発したりLEDが光ったりします。

 また、タグ側からスマートフォンなど端末を探すこともできます。端末上ではアプリが起動もしくはバックグラウンドで動作している必要がありますが、タグのボタンを押せば端末が鳴ったり振動したりします。

アプリ上の「呼出し」をタップするとタグがアラームやLED光を発します。複数のタグを同時に呼び出すことも可能です。また、タグのボタンを押すとスマートフォンなど端末に音や表示で通知がなされます。

 といった感じで、端末操作でタグを探したり、タグのボタン押下でスマートフォンなど端末を探したりできるというわけです。タグは何かに付けて利用するわけですから、端末の操作で特定のモノを探し出しやすくなるということです。なお、タグやスマートフォンなど端末の通知動作設定は、細かく変更することができます。

通知動作設定はアプリから変更できます。タグと端末の通知のしかたをそれぞれ変えられます。中央は、タグの通知動作をLED発光だけにしたものです。右は端末の通知動作をバイブレーションだけにしたところです。なお、通知が行われる時間は5~30秒の範囲で変えられます。

 わりと細かくカスタマイズできる感じ。ただ、タグにはバイブレーション機能はありません。タグ自体はコンパクトで好印象ですが、さらに(従来機種のように)バイブレーション機能があれば活用幅が広くなったかもしれません。

モノの置き忘れなどを知らせてくれる

 スマートフォンなど端末と「REX-SEEK2」のタグは無線接続され、通信距離は最大30mとなっています。この距離内で、端末とタグがある一定距離離れた場合、「離れたらお知らせ」機能で通知することができます。通知は、端末にもタグにもなされます。

 端末とタグを付けたモノが離れたら通知されるので、モノを置き忘れるとか、端末を置き忘れるといったことを防げるわけですな。ただし、当然ではありますが、端末とタグを一緒に置き忘れちゃうとアウトです。

アプリの設定で「離れたらお知らせ」を利用できます。どの程度離れたら通知するのか、3段階でおおまかな距離を指定できます。通知は端末およびタグになされます。また、「接続が切れたらお知らせ」機能を使うと、端末とタグの無線接続が途切れたら通知がなされます。

 それから、端末とタグの無線接続が途切れたら通知する「接続が切れたらお知らせ」機能もあります。この機能では、途切れた場所と時間を地図表示することもできます。

 たとえば、「離れたらお知らせ」機能の通知に気づかず、そのままタグから離れてしまった場合。この「接続が切れたらお知らせ」がオンになっていれば、二重に「モノの紛失防止」ができるというわけです。

「接続が切れたらお知らせ」機能をオンにしておくと、端末とタグの無線接続が途切れたら通知がなされます。また、アプリから途切れた場所と時間を地図表示できます。示された場所に戻れば、その周辺でタグを見つけられることでしょう。

 ちなみに上の地図、もちろん拡大縮小できます。「接続が切れたらお知らせ」機能でタグの位置がわかり、「なるほど、あそこに置いてきたのか」と行動が起こせるのはナイスですな。

ほかの機能イロイロ

 ほかにもイロイロと機能がある「REX-SEEK2」。たとえばタグのボタンが撮影時の無線シャッターボタンになります。タグをシャッターとして使う場合は「REXSEEK2」アプリのカメラ機能を使う必要がありますが、ちょいと便利な機能ですな。なお、端末と無線接続中のタグならどれでも、シャッターボタンとして機能するようです。

アプリからカメラマークを選べば、アプリ独自のカメラ機能が起動します。起動した状態でタグのボタンを押せばシャッター押下動作となります。動画撮影にも対応。アウトカメラもインカメラも使えます。

 それから、端末への電話やメールの着信を、タグへの通知で知ることもできます。端末をバッグの中に入れていて通話やメールを受け損ねがち、という場合には便利かもしれません。

「着信通知の設定」では、電話やメールの着信をタグへ通知することができます。電話のみ、メールのみ、という通知設定も可能です。右はGmailの着信通知の設定です。赤文字はサンプルですが、これをユーザーのGmailメールアドレスおよびパスワードにすれば、Gmailへの着信がタグに通知されるようになると思います。

 ワタクシの場合、当初は電話もメールもタグへ通知する設定にしていましたが、メールが来るたびにタグが鳴ったりするのは若干ウザめだったので電話のみにしました。また、一度ですが、メール着信の通知が鳴り止まなくなったことがありました。原因不明ですが、タグのアラームがずっと鳴りっぱなしに。電池を抜いても鳴りっぱなし。いったんアプリからタグを削除(ペアリング解消)したら直りました。

 現在iPhone 6 Plusに4台の「REX-SEEK2」を接続して使っていますが、上記の謎の鳴りっぱなし状態と、それから、たま~にどれかのタグが謎のアラームを発したりする以外、大きな問題はありません。この「たま~に鳴っちゃう問題」は、電波状況によるのかもしれません。

 てな感じのBluetooth接続式紛失防止タグ「REX-SEEK2」。「これは絶対になくしたり置き忘れたりしたくない!!」というモノがあるなら、使ってみる価値は大きいのではなかろうかと思います。前述のとおり、実勢価格は3800円前後なので、気軽に複数台使うにはちょっとお高い感じですが、まずまずの実用性と、イイ感じの安心感がありますので、興味のある方は一度じっくりチェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。