みんなのケータイ
「ビデオハイライト」が楽しい!
【HTC J One HTL22】
村元正剛
(2013/7/2 06:00)
HTC J Oneを使い始めてから約1カ月が過ぎた。電話やメール、ブラウザなど基本機能の使い勝手に不満はなく、フルHDディスプレイは屋外でも見やすい。音楽、YouTube、ラジオ、ゲームなど、プライベートでの利用も増えつつある。したがって、電池の減りは結構早い。2300mAhのバッテリーが搭載されているとはいえ、ヘビーユーザーが1日使い続けるのは厳しいだろうなぁ、というのが率直な感想。筆者は、普段は「省電力」をオンにして使っており、これにより、なんとか1日は安心して使い続けられるという印象だ。
今回は、カメラの使い勝手について書かせていただきたいと思う。HTC J Oneのメインカメラ「HTC UltraPixel Camera」には、画素を大きくした独自開発の画像センサーが搭載されている。このため、有効画素数は約400万画素と、一般的なスマートフォンのカメラよりも低い。高画素数のカメラのほうが高性能で高画質と捉える人は少なくないようで、購入を検討している友人から「400万画素しかないけど大丈夫?」と聞かれることもあった。
「ケータイ Watch」の読者のみなさんには説明するまでもないと思うが、有効画素数は、どのくらいの大きさまで鮮明に印刷できるかを示す数値に過ぎない。400万画素でもA4サイズまでは鮮明な画質でプリント可能だ。撮った写真をスマートフォンの画面で楽しんだり、L判、2L判など一般的なサイズでプリントしたりするのであれば、不都合が生じることはない。むしろ、画像1枚あたりのデータ量が小さめに抑えられるので、撮った写真をクラウドに自動でアップロードしたい人には最適だと感じている。
画素が大きいメリットは、光を取り込む効率が向上し、薄暗い場所でも明るくキレイに撮れること。実際、屋内など薄暗い場所でもノイズが気にならない写真が撮れ、シャッタースピードが速いので、手ブレも抑えられるように感じている。
HTC J Oneのカメラには「HTC Zoe」という新しい撮影機能が搭載されている。これは、シャッターを押す1秒前から4秒間20枚の写真と、シャッターを押してから3秒間のフルHD動画を一度に撮影できる機能だ。動く被写体を撮るなどシャッターチャンスを逃したくない時、動画も一緒に撮っておきたい時に重宝する機能だ。Zoeで撮影した動画&写真は「ギャラリー」に一つのパッケージとして収まる。そこから満足のいく1枚を選んだり、複数の画像を合成してベストショットを作成したりできる仕組みだ。「ギャラリー」に連写した写真のサムネイルが並ばらず、検索性を維持できる工夫はうれしい。
ただし、HTC Zoeで撮影すると、撮影後のデータ保存にやや時間を要する。筆者の計測では5~10秒程度かかり、その間は次の写真や動画は撮影できない。また、筆者は撮影した写真を「Dropbox」に自動アップロードしている設定にしているが、Zoeで撮影していると、当たり前ではあるが、連写したすべての写真がアップロードされてしまう。5回シャッターを押すと、5つの動画ファイルと100枚の画像ファイルがアップロードされるわけで、あとで写真を取捨選択する作業が手間になる。使い始めた当初は、面白がってZoeを多用していたが、最近は、通常の方法で撮ることが増えている。
撮影した写真や動画で、30秒の動画が自動作成される「ビデオハイライト」も楽しい。一定枚数が撮影されると、そこからランダムにセレクトされた動画や写真がBGM付きのスライドショーで再生されるというもの。BGMやエフェクトが異なる6パターンが用意されており、切り替えて楽しむこともできる。使いたい写真を自分で選ぶことも可能だ。この「ビデオハイライト」という機能だが、実は最初は、積極的に「楽しいよ!」とアピールできないように感じていた。毎日、写真を撮りたくなるような出来事で充実している人には魅力的な機能だが、筆者のように仕事に追われるだけの地味な生活を送っている者にとっては、宝の持ち腐れのように感じていたからだ。ビデオハイライトを再生しても、表示されるのはその日に食べたランチだけで、なんだかなぁ、という気持ちになったことも(笑)。
今週は、早めの夏休みを取り、旅行に出かけていたのだが、初めてビデオハイライトの利便性を実感することができた。動画や写真のバリエーションが増えると、ビデオの楽しさもグレードアップ。ホテルに戻ってから、その日の行動を楽しく振り返ることができ、エフェクトを切り替えつつ、何度も再生してしまった。HTC Zoeで撮った動画も効果的にビデオに反映される。この楽しい機能を存分に活かすためにも、毎日の生活を充実させなきゃなぁ、とも思い始めている。