みんなのケータイ

いまさらながら「スライドイン」機能が便利すぎる

【arrows M04】

スライドイン機能で、どんな場所のテキストも「なぞってコピー」

 富士通のarrowsシリーズに以前から搭載されている「スライドイン」機能の便利さに、いまさらながら気付いてめちゃくちゃ使っている。スライドイン機能にはいくつかのツールが含まれているが、とりわけ画面表示されているどんなテキストもだいたいコピーできてしまう「なぞってコピー」が便利すぎる。

 スライドイン機能は、arrowsシリーズではデフォルトでオンになっていて、画面の隅から内側に向かってスワイプすることで呼び出せる。しかし正直なところを話すと、筆者はこれまでスライドイン機能をほとんど使っていなかった。最初のうちは便利そうなので使える状態にしていても、そのうち機能自体をオフにすることが多くなってしまったのだ。

スライドイン機能の設定画面
標準で画面左下からのスワイプで起動できる「スライドインランチャー」
標準のなぞってコピーの呼び出し方法は、画面右下隅からのスワイプ操作に設定されているが、筆者はよく使うアプリの操作に支障がないよう一段上に設定

 なぜなら、当初はアプリを素早く起動するランチャーとしての機能(スライドインランチャー)しか備えていなかったから、というのが大きな理由。筆者の場合、ホーム画面によく使うアプリのショートカットを常に置いているのと、別途ランチャーを使ってまで急いでアプリを起動したいと思っていなかったので。

 ところが、その後ランチャー機能とは別に「なぞってコピー」なる機能が追加され、これまでとは違った方向で利便性が増した。スライドインランチャーと同じようにスワイプでリング状のインターフェースを表示させ、そこからなぞってコピーを起動できる。

右下の方からスワイプでなぞってコピーを起動

 なぞってコピーの機能は、表示している画面をキャプチャーし、キャプチャー画像に対して指でなぞって範囲指定すると、その部分にある文字がテキスト化される、というもの。挙動としては画像内の指定範囲をOCRで文字認識しているような感じ。なので、誤認識によるミスもまれにあるけれど、カメラで撮影した書類などとは違って、画面そのままの理想的な画質なので、軒並み正確に読み取ってくれる。

 ここでポイントとなるのが、どの画面のどの部分にあるテキストも認識して読み取れるという点(スクリーンショット取得禁止のアプリでは利用できない)。テキストの範囲選択が不可能な領域も、本来はタップしかできないアプリのボタンラベルも、なぞった文字部分はすべて認識され、テキスト化してクリップボードにコピーしたりできるのだ。

 たとえばショッピング系のアプリで、検索して一覧したアイテムのタイトルの一部だけ拾って再検索したいとき、たいていはその場でテキスト選択できないので改めて検索窓に手入力しがち。だけれど、なぞってコピーを使えばコピー&ペーストによる素早い再検索が可能だ。

検索したアイテムのタイトルをなぞってテキストを読み取る
読み取ったテキストをコピー&ペースト。このあとめちゃくちゃ再検索した

 テキスト選択が可能なメールアプリやWebブラウザーでも、どうにも意図通りに範囲指定できない時がある。ほんの一部の文字列だけ選択したいのに必ず上下の行も選択されてしまうとか、近くにリンクがあるせいでそのリンクの長押しと認識されていつまでたってもテキスト選択のモードにならないとか……。そういう場合もなぞってコピーの出番だ。

本当は電話番号を選択したいのに……
近くにあるメールアドレスの長押しと認識されてしまうことがある

 電話帳に登録していない相手に電話をかけたいとき、なぞってコピーを使ってメールの署名から電話をかけることも多い。というのも、なぞってコピーでテキストを読み取ると、すぐに他のアプリと連携できる仕組みになっているからだ。電話番号を読み取った場合、それが電話番号と認識され、電話アプリが優先的に連携先候補として表示される。電話アプリのアイコンをワンタップすれば、電話番号が入力済みの状態で起動できるのである。

なぞってコピーだとリンクに惑わされず電話番号を選択できる
その後画面下部に見える電話アプリのアイコンをタップすることで、ダイヤル直前の画面にサクッと遷移する

 あとは、それほど機密性が高い資料とは思えないのに、なぜかテキストのコピーが禁止されているPDFファイルに対しても使える。なぞってコピーは、意外と活躍する場面が多いのだ。常日頃テキストのコピー&ペーストがうまくいかずイライラしているarrowsシリーズをお使いの方は、今すぐに画面右下から内側に向かってスワイプ(呼び出し方法はカスタマイズ可)してみてほしい。