みんなのケータイ

これぞ最強のオプション?! ワンコインVRを試す

【Qua phone PX】

上海問屋の3D VRゴーグル。店頭価格はジャスト500円! Qua phone PXとイヤホンを装着しているところ

 近所のドスパラの前を通りかかると、ドサッとカゴに積まれた上海問屋の商品が店の前にある。税込500円で購入できる、文字通りワンコインの簡易VRゴーグルである。発売の記事を呼んだ記憶はあったが、欲しいとまでは思わなかった。

 が、店の前で実物を見ると「この出来で500円!」と結構な衝撃が走る。1000円くらいの値付けでも安いと感じそう。しかもそんなゴーグルが無造作に置かれているのが、また凄い。

 その状況と価格に圧倒されて深く考えずに購入してしまった。しかし500円である。ハズレでもさほど痛くはない。早速試してみることにした。

 開封すると説明書が英語。いきなりの日本語説明書無し。だが説明書が無くてもなんとなく使い方が分かってしまうほどシンプルである。

 右側面の前方がスライドし、ホルダーになる。このホルダーにスマホを装着。ただしそのまま装着すると電源ボタンや音量ボタンが挟まり、勝手に音量が最大になったりする。そこで付属品のクッションを付けてからスマホを挟む。

 そのままでは操作不可。そこでリモコン付きのイヤホンやBluetoothヘッドホンを接続する。ホルダーにはケーブルの取り出し口もある(イヤホンの位置が合わないスマホもあるだろうけど)。あとはYouTubeをはじめネット上のVRを再生して、スライドを戻す。

 次に装着。筆者は眼鏡のまま付けてみたが、眼鏡とゴーグルのレンズがぶつかりそうになる。少し前に出ている、大きめの眼鏡では合わないこともありそうだ。

後方から。前方のスライドを開いてスマホをホルダーに装着。イヤホンジャックの位置によってはイヤホンは使えないかも。Qua phone PXはイヤホンの根元が若干曲がるもののギリギリOK
ホルダーの下側に付属のスポンジを付ける。これをしないとQua phone PXの場合、音量ボタンが押されてしまう。本来はこのスポンジは3個に分かれるが、まとめて付けてしまった。が、スポンジ無しの部分も無傷。ただしスマホによっては直接挟むと小傷がつくかもしれない

 ゴーグルの上に焦点距離、瞳孔間距離の調整ボタンがあるのでこれらを縦横に動かしてピントを合わせる。この調整に時間がかかるのだが、一度自分に合ったボタン位置を見つけてしまえば難しくはない。

 ただ、どうしても斜めの映像になったり、3Dにはなるものの迫力が物足りなかったり、と完璧にはならないのだが、没入感は十分。クッキリ見えれば問題無いと思える。なにせ500円だ。

 そして重い。筆者がその軽さを愛しているQua phone PX(127g)であっても、ゴーグル(330g)に装着すれば計457g、ペットボトルが頭からぶら下がっているようなものだ。しかもスマホを前面に装着するので、重心が前なのだ。ヘッドバンドがしっかり支えてくれるが、10分、20分と経つと重い。数分の動画なら気にならないが。

 立ちながら、座りながらでは首が疲れる。360度見て楽しむ動画で無ければ、寝ころびながら楽しむのが良い。それなら30分くらい連続で見ていても疲れないだろう(作品や人にもよるが)。

 しかし1時間くらい連続で楽しんでいると気付くことがある。今度は鼻が重いのだ。どうも鼻の位置、形もあるだろうが、ゴーグルが鼻にのしかかってくるのだ。これはジワジワと辛くなってくる。

筆者の汚い顔(眼鏡もかけている)に装着したところ。よく見えないがゴーグルがジワジワと鼻に乗ってくる。長時間の視聴では気になるが、軽く楽しむぶんには十分だ

 とはいえ500円である。500円なら十分過ぎる。格安スマホを使っていて「VRなんてハイスペックスマホの世界の話だろ?」なんて誤解をしている人にはぜひ試してもらいたいのだ。

 ただし……VRの作品を探しているとショックなことが。無料作品からアイドル、プロレス、壁ドン、ムフフな作品まで多彩なラインナップを誇るDMM.comのVR作品を見ようとすると、あれ? 再生できない?

 Androidの推奨環境を見ると「CPU:Snapdragon 800相当以上(1CPUあたり2GHz以上のクアッドコア」といった文字が。Qua phone PXはCPUがSnapdragon 430、オクタコアだがクロック数は1.4GHzと1.1GHz。……ハイスペックスマホのほうがよりVRを楽しめるのは確かなよう、嗚呼。