みんなのケータイ
モバイルSuicaとApple Payのタイムラグ問題
【iPhone 7 Plus】
2016年11月11日 06:00
「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」、「Apple Watch Series 2」でモバイルSuicaが使えるようになったので、早速所有の「iPhone 7 Plus」にもSuicaを入れてみました。
Androidスマホ版のモバイルSuicaとiPhone版のモバイルSuicaでは、違うところがいくつかあります。Android版では使えるJR東海のEX-ICサービスがiPhone版で使えなかったり、iPhone版では複数枚のSuicaを登録できるなどですが、中でも日常的な使い勝手で異なるのは、Suicaへのチャージ(入金)方法。Android版ではモバイルSuicaアプリに登録したクレジットカードからチャージができますが、iPhone版ではこれに加えて、Apple Pay登録のクレジットカードからもチャージすることができます。
Android版のモバイルSuicaにチャージ元としてVIEWカードを登録すると、Suicaの残金が一定額を下回ったとき、自動的にチャージされる「オートチャージ」が利用できるのですが、それだけでなくVIEWカードでは、年間1030円かかる「モバイルSuica会員」の年会費も免除になります。逆にVIEWカード以外のクレジットカードを登録してチャージしようとすると、この年会費が必要になります。もしVIEWカードを持っていなくて、それでも他のクレジットカードからチャージできるようにしたければ1030円支払うほかないわけです。
iPhone版のモバイルSuicaアプリもオートチャージなど基本的な条件は同じですが、Apple Payに登録してチャージするようにすれば、VIEWカード以外のクレジットカードからも年会費なしでチャージができます。ここが大きな違いです。となると、Apple Payからチャージしようという人が多いと思うのですが、私自身、実際にこのチャージ方法を使い始めてみて、ちょっと「あれ?」と思うことがありました。「iPhone 7 Plus」に入れたSuicaにApple Payからチャージする際、Touch IDでの指紋認証を行うのですが、その操作にかかる時間がちょっと長いのです。
ご存知のようにiPhoneのTouch IDの指紋認証は通常かなり高速です。画面のロック解除も一瞬だし、App Storeで有料アプリを入手する際もあっという間。あまりにあっさりいきすぎて、これで本当にちゃんと手続きできたのかとちょっと不安になるくらいです。同様にApple Payで新たに使えるようになった後払い式の電子マネー、「iD」や「QUICPay」を店頭で使用する場合も、Touch IDでの指紋認証はとてもカンタンです。お店の人に「iD(あるいはQUICPay)で払います」と伝えて、読み取り機の準備ができたら、ホームボタンに指を乗せるだけ。認証は瞬時に終わり、読み取り音が鳴って支払い完了です。ところが同じApple Payを使った支払いのひとつなのに、Suicaにチャージするときだけは、指を長くホームボタンにおいておく必要があるのです。
試しにどのくらいかかるかストップウォッチで測ってみたら、指をおいてから「完了」のチェックマークが表示されるまで、20秒近くかかっていました。ただ、よく考えてみたら、Android版のモバイルSuicaをアプリからチャージする場合も、ログインして金額を入力してチャージを開始してから、Suicaペンギンのイラストがくるくる回って結構待たされます。あれと同じだと考えれば、20秒も決して長い時間ではないのですが、Touch IDはさくっと使えるという思い込みがあるため、どうしても長く感じてしまうのです。最初の頃はついいつものクセで指を早く離してしまい、「あれ、チャージできたのかな?できてないのかな?」と不安に思うことが何度かありました。特に困ったのが特急券を購入したときです。
iPhone版のモバイルSuicaでも、Android版と同様にアプリからSuicaグリーン券やモバイルSuica特急券が購入できます。この際の支払いにもApple Payが使えるのですが、Touch IDでの認証時、ついいつものクセで指を早めに離してしまいました。直後にJR東日本から特急券が購入できたことを知らせるメールが届いたので、決済がうまくいったことは確認できたのですが、「完了」まで指を乗せていなかったせいか、アプリの決済画面から先に進めなくなてしまいました。モバイルSuica特急券を利用するには、アプリ内で特急券を受け取る必要があるため、仕方なく一旦アプリを終了したのですが、再び起動して受け取り画面を開いても、そこに購入したはずの特急券はありません。あわててサポートに電話するもつながらず、困り果てたのち、しばらくして再びアプリを開いたら特急券が表示されたので、心の底からほっとました。どうやらスマホとJR東日本のサーバーのやり取りには、少々タイムラグが発生するようです。
Apple PayからSuicaにチャージする際、Touch IDにいつもより長く指をあてる必要があるのも同様に、JR東日本のサーバーとのタイムラグだと考えれば合点がいきます。Suicaへのチャージや、モバイルSuicaアプリ内の決済には時間がかかると諦めて、「完了」まで一拍待つようにするしかなさそうです。
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