特集:ケータイ Watch20周年

【今日は何の日?】ヒノキを使った「TOUCH WOOD SH-08C」発売から10年

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 10年前の2011年3月18日、NTTドコモはボディに国産の檜(ヒノキ)を採用したシャープ製のフィーチャーフォン「TOUCH WOOD SH-08C」を発売しました。

 価格は約7万円台後半と、通常のフィーチャーフォンよりもやや高価。1万5000台の数量限定での販売でしたが、大量生産が難しいことから、ドコモオンラインショップでの先行販売や店頭での予約販売など、入荷・販売は複数回に分けられていました。

 特徴は何と言っても、そのボディ形状。一口にストレート型とは言い切れない、豆のような形状をしていて、背面は丸みを帯びた握りやすい形状に仕上げられています。

 TOUCH WOODは、ドコモとオリンパス、シャープ、more treesが、間伐材を有効利用するための提案の一つとして、共同で開発したフィーチャーフォンです。2009年10月にコンセプトモデルをCEATEC JAPAN 2009に出展し、2010年11月に製品化が発表されました。

 発表当初から大きな反響を呼んでいましたが、プロモーションムービー「森の木琴」も国内外で大きな話題となり、福岡県嘉麻市の山中に設置された巨大な木琴の動画が記憶に残っているという方も多いのではないでしょうか。

 筆者も当時はTOUCH WOODに触れられる機会を心待ちにしていましたが、ただのケータイオタクの一般中学生だったため展示会に訪れるような機会もなく、毎週通っていたショップ店頭に実機が展示されることもなかったため、最後まで実機に触れる機会は訪れませんでした。まあ、展示(モック)だけなら、翌2012年に開催されたドコモの20周年記念イベントで歴代全端末の展示に混ざっているのを目にすることはできましたが、実際に触れたわけではないので、今でも心残りですね。当時はフィーチャーフォンとして登場したTOUCH WOODですが、今度はスマートフォンとして、ぜひ復活してほしい一台だと感じています。

筆者が現物(モック)を見たのは、これが最初で最後。2012年に明治神宮外苑で開催された「TOKYO DESIGNERS WEEK 2012」で、ドコモは1987年以降に発売した600機種以上を展示していた