iPhone駆け込み寺

iPhone 12 miniってどんなサイズ感? 過去モデルと比べてみた!

左からiPhone SE(第1世代)、iPhone 12 mini、iPhone SE(第2世代)、iPhone 11 Pro、iPhone 11

 iPhone 12シリーズは、大中小の3サイズで展開する。中でもiPhone 12 miniは、久しぶりのフルスペックコンパクトiPhoneとなる。5.4インチという新しいディスプレイサイズとなるが、それがどのくらいのサイズ感で使い心地はどうなのか、気になっている人も少なくないだろう。

 どのくらいのサイズが適切かは、手の大きさや操作スタイル次第なので、そこを解説するのは難しい。しかし既存のスマートフォンに比べてどうなるか、ということは解説できる。そこで今回は過去のiPhoneモデルに比べ、コンパクトさが売りのiPhone 12 miniは本当にコンパクトなのか、持ちやすいのか、タッチ操作しやすいのか、といったことを解説する。

iPhone 6/6s/7/8/SE(第2世代)など、4.7インチモデルと比べるとどう?

iPhone SE(第2世代)とiPhone 12 mini(右)

 まずは非常に近いサイズ感の4.7インチディスプレイ搭載iPhone、具体的にはiPhone 6/6s/7/8/SE(第2世代)と比較してみよう。

 4.7インチのiPhoneは、2014年のiPhone 6から2017年のiPhone 8まで4モデルが毎年発売され、2020年にiPhone SE(第2世代)として復活したくらいなので、むかしからiPhoneを使っている人は、1度は使っていたという人が多いはずだ。

iPhone SE(第2世代)の上にiPhone 12 miniを重ねるとこんな感じ。非常に似たサイズ感だ

 これらのモデルの横幅は67.0〜67.3mm(モデルごとに微妙に違う)。幅64.2mmのiPhone 12 miniの方が3mmほど細いが、4.7インチモデルは側面フレームが曲線的で握ったときに数値よりも細く感じやすく、両方を手にしても明確な差は感じないはずだ。

 厚みの差もほとんどなく、これも差は感じない。縦の長さはiPhone 12 miniの方が若干小さいが、これは握りやすさに関係ないし、使い勝手にもほとんど影響しない。

 重さはiPhone 8/SE(第2世代)は148g、iPhone 7は138gで、対するiPhone 12 miniは133gと、スペック上はやや軽い。しかし10gくらいの差は、敏感な人がじっくり触ってようやく気がつくかな、程度だ。

4.7インチディスプレイと5.4インチディスプレイの横幅はほぼ同じ

 ディスプレイの実サイズを見てみると、4.7インチディスプレイと5.4インチディスプレイには面白い共通点がある。

 大雑把にディスプレイに定規を当ててを測定してみると、4.7インチは約58.5×104mm、5.4インチは約58×125mmとなる。つまりディスプレイの横幅はほぼ同じなのだ。各アプリの表示も、1行の文字数(桁数)は同じになり、ちょうど「4.7インチを縦に15%くらい伸ばしたのが5.4インチ」という形になっている。

Twitterのタイムラインの表示量はiPhone 12 miniの方がちょっとだけ多い

 横幅が同じなので、画面に合わせて拡大縮小するコンテンツ、16:9や3:2の動画や写真については、表示はほとんど変わらない。しかしSNSアプリのタイムラインやスマホ向けのWebサイトなど、縦に連なっていくコンテンツについては、1画面に表示できる情報量が増え、利便性が向上する。

4.7インチiPhoneの画面のすみまでタップできるなら、iPhone 12 miniを使う上で困ることはないはず
こちらはiPhone 12 mini。ちなみに筆者は身長176cmのオッサンなので、手のサイズも標準的なハズ

 また、iPhone 12 miniは、4.7インチモデルの前面の下部(ホームボタンのある部分)と上部(レシーバーやインカメラのある部分)が画面になっている、という形に近い。

 つまり片手で操作する場合、4.7インチモデルのレシーバーやインカメラの左右部分をタップできれば、iPhone 12 miniも画面全体をタップできる、ということになる。手元に4.7インチiPhoneを持っている人は、ちょっと確認してみることをおすすめしたい。

iPhone 5/5s/SE(第1世代)の4インチモデルと比べると?

iPhone SE(第1世代)とiPhone 12 mini(右)

 4インチディスプレイ搭載のiPhone 5/5s/SE(第1世代)と比べるとどうだろうか。

 これら4インチiPhoneは、歴代iPhoneの中でも最軽量の112g(iPhone SEだけ113g)となっている。この軽量コンパクトさに魅力を感じ、iPhone 5sやiPhone SE(第1世代)を長く使っていた、あるいはまだ使っているという人もいることだろう。

iPhone 12 miniの上にiPhone SE(第1世代)を重ねるとこんな感じ。さすがに大きさがけっこう違う

 4インチモデルの横幅は58.6mm(ちなみに前モデルのiPhone 4/4Sも同じ)。iPhone 12 miniの64.2mmよりだいぶ小さく、これは手にしたときに明確にわかる差がある。また、重さもiPhone 12 miniは133g、4インチモデルは112gと約20gの差があり、これも手にしたときに明確に違いが感じられる。

4インチiPhoneはとにかくコンパクトなので、しっかり握りつつ画面の外までタップできる

 いまどきのスマホからすると、4インチモデルが小さすぎだが、この4インチモデルに慣れていると、iPhone 12 miniは大きく感じるかも知れない。しかし大きさの差は1割程度。成人サイズの手のひらであれば、iPhone 12 miniの大きさにも必ず慣れることはできると思う。

4インチとの情報表示量の差は大きい。さすがに4インチは狭すぎ?

 4インチディスプレイのサイズは約50×89mm程度だ。横幅を見るとiPhone 12 miniや4.7インチモデルよりも1割以上、8mmほど小さい。縦に至ってはiPhone 12 miniより約4割も小さい。

 ここまで違うと、使い勝手には大きく影響する。

 たとえばTwitterアプリなんかを見ると、表示できる行数が4割減る。正確には上下にほぼ同じサイズのUIアイコンがあるので、ツイートの表示領域はもっと少ない。さらに1行の文字数も少ないので、1つ1つのツイートの行数が増えやすく、一度に表示できるツイート数はさらに減る。

タイムラインなどは表示できる情報量に大きな差がある。

 最近はスマートフォンの標準的な画面サイズが大きくなったこともあり、コンテンツも大画面を想定してリッチになり、アプリの機能もリッチになった。そうしたリッチなアプリは、もはや4インチでは楽しみきれないと思う。

 サイズ感はやや大きくなってしまうが、使い勝手が格段に向上するので、iPhone SE(第2世代)など4インチiPhoneを使っている人は、今シーズン、iPhone 12 miniへの移行はおすすめだ。

5.8インチや6.1インチに比べると?

左からiPhone 11 Pro、iPhone 12 mini、iPhone 11

 そろそろFace ID搭載iPhoneから機種変更する人も出てきていることだろう。そうしたモデル、5.8インチディスプレイ搭載のiPhone X/XS/11 Proや6.1インチディスプレイ搭載のiPhone XR/11と比べると、iPhone 12 miniはどのくらい小さくなっているのだろうか。

 結論から言おう。大きさもかなり小さくなっているが、重さが使い勝手に影響するレベルで軽くなっている。

筆者の現在のメイン端末のiPhone 11 Pro。このサイズは長く使っているが、いまだに大きいと感じる場面が多い

 5.8インチモデルの最軽量はiPhone Xの174g。5.8インチモデルはどれも高級モデルで、側面にはステンレススチールを採用し、全体的に重たい。

 6.1インチモデルはアルミフレーム採用だが、額縁がやや分厚く本体サイズが大きめで、iPhone XR/11はいずれも194gとやや重たい。

 このあたりのモデルに慣れていると、iPhone 12 miniの133gは画期的なくらい軽く感じられる。

iPhone 11 ProにiPhone 12 miniを重ねるとこんな感じ。けっこうサイズの差がある

 さらに横幅も5.8インチモデルは71.5mm、6.1インチモデルが75.7mmに対し、iPhone 12 miniは64.2mmで、握りやすくなっている。重さと横幅のおかげで、片手操作がはるかに容易になっている。

実は表示できる情報量は5.8インチiPhoneとiPhone 12 miniはほぼ同じ。ちょっとだけ縮小表示されている(液晶ディスプレイのiPhoneと同じくらいの表示サイズ)

コンパクトなiPhoneからの乗り換えに最適

 iPhone 12 miniは4.7インチiPhoneとほぼ同等のサイズ感で、いまどきのスマートフォンとしてはかなりコンパクトだ。それでいて画面が大きくなり、5Gなど最新スペックを搭載しているのだから、コンパクトなiPhoneを求めている人にはかなりオススメのモデルとなる。

 さすがにiPhone SE(第1世代)などの4インチiPhoneに比べると、iPhone 12 miniはかなり大きく感じられる。しかしいまどきのスマートフォン向けのコンテンツやアプリを楽しむことを考えると、iPhone 12 miniの5.4インチは、使い勝手とコンパクトの両面でかなり良いバランスを保っていると感じられる。

 もちろん大画面には大画面の魅力があるが、コンパクトスマホにはコンパクトなりの魅力がある。4.7インチや4インチのiPhoneに慣れていたり、最近の5.5インチ以上の大きなスマートフォンは使いにくいと感じている人は、iPhone 12 miniを選択肢に入れるべきだろう。

オンラインショップでiPhone 12シリーズの情報をチェック
docomo au SoftBank