レビュー

「HUAWEI nova 5T」クイックインプレッション

一眼レフのサブカメラ、初心者の最初の1台にも

 11月29日にファーウェイ・ジャパンからSIMロックフリーのAndroidスマートフォン「HUAWEI nova 5T」が発売された。

 nova 5Tは、EMUI9.1(Android 9)を搭載するAndroidスマートフォン。ファーウェイのAndroidスマートフォンの中でもミドルレンジを担う。

 本体を手にとってみると、ミドルレンジモデルながらも質感の高い本体に驚かされる。背面は透明感のある仕上がりで見た目に美しく、丸く削り取られた縁のおかげで手に馴染みやすい。6.26インチという大型ディスプレイを採用していることを感じさせない扱いやすさだ。指紋センサーは電源ボタン一体となっており、押し心地も軽く使いやすい。

電源ボタン。押し心地は軽く扱いやすい

 ミドルレンジとはいっても、ハイエンドモデルと同じチップセット「Kirin 980」を採用し、8GBものメモリーを搭載している。アプリの切り替えも素早く、同時に複数のアプリを立ち上げ使用しても、快適な使い心地だ。

4眼カメラを搭載

 nova 5Tの最大の魅力はなんといってもカメラだろう。本機は広角、超広角、被写界深度、マクロの4眼カメラを搭載する。

 メインカメラは48メガピクセルで、4つのサブピクセルを統合し、効率的な採光を可能にする「4in1ライトフュージョン」により、暗所でもスマートフォンのカメラとは思えない明瞭な写真が撮影できる。

明暗が激しい中で撮影しても潰れることなくしっかり表現できている
「夜景モード」で撮影したもの。遠方の光源もしっかり捉えている。が、少々夜景撮影に向いていない場所で撮ってしまった気も

 インカメラはノッチではなく、パンチホール方式を採用している。画面の左端に寄った配置のため、ブラウジング中などでも気になるシーンは少ない。こちらもまた32メガピクセルでf2.0という高性能なカメラが奢られている。

左端のインカメラ。存在感はまったく気にならない

豊富な撮影設定

 注目点はカメラの設定の豊富さだ。スライド式のメニューから「その他」を選ぶことで、さまざまな撮影モードの中から状況に適したモードで撮影ができる。中でも「プロモード」は柔軟性が高い設定ができ扱いやすい。

 本機はEV値をインジケーターで設定できる。数値としては-4.0~4.0まで設定可能で、ISO値は50~102400まで選択ができる。ホワイトバランスは手動設定のほか、曇り、蛍光灯、太陽光、電球などのプリセットがあらかじめ用意されていた。

 以下は、全自動で撮影した写真とホワイトバランスを電球、EV値を-2.0ほどに設定して撮影したもの。

左=全自動
右=WB電球、EV値 -2.0

 ホワイトバランスをそれぞれ右が「曇り」、左を「電球」にして撮影した。同じような被写体でも設定ひとつで雰囲気の異なる仕上がりにできる。

左=ホワイトバランス「電球」 右=ホワイトバランス「曇り」

 下はプロモードではなく、一眼レフのようなボカしを効かせやすい「アパーチャ」モードで撮影。

背景の建物がちゃんとボカされている

 カメラとしての実力を十二分に備えたスマートフォンだと言える本機種。もうすでに一眼レフを持っている写真好きのサブカメラ、あるいは高価なカメラが欲しいわけではないけど、奇麗な写真を撮りたいという人にはうってつけのモデルだ。