レビュー
iOS 12の「Siriショートカット」って何だ?
2018年9月19日 12:00
音声アシスタントの「Siri」では、iOS 12で「Siriショートカット」という新機能が追加された。
これは特定のアプリの特定の操作について音声ショートカットを設定し、Siriで呼び出せるようにする機能だ。Siriショートカットはサードパーティ製アプリも利用できる。これは対応アプリを起動したり、なにかしらの機能を使うと、「ショートカット候補」にショートカットが追加される。
この機能への対応はアプリによってさまざまだ。たとえば「Amemil」はロック中でも雨雲レーダーを表示してくれる。卓上で充電してるとき、完全にハンズフリーで表示できるのは、たとえばキーボードから手を離さずに使えるのが面白いし、場面によっては実用的だ。
「駅すぱあと」は指定した駅間の経路検索のショートカットで、アプリを起動してくれるので、ロック解除しないと使えない。ロック解除したあと、アプリを探して文字入力を省く、というのがメインの使い方だが、実際使ってみると簡易表示だけでもいいので、ロック画面に表示して欲しいと思ってしまう。
Siriショートカットは、どのアプリで何ができるかわかりにくい。また直感的でもないので、ちょっと使いづらさも感じる。しかし使いこなせばかなり便利そうな機能でもある。
対応アプリと機能が充実すれば、文字入力やタップ操作なしに、ロック解除すらせずにいろんなことができるようになり、iPhoneはカバンに入れっぱなしでOK、みたいな世界がやってくるかも知れない。サードパーティがどのくらい対応してくるか、注目したい。
このほかにもパスワードを探す補助やフラッシュライト操作、「iPhoneを探す」などもSiriからできるようになっている。検索画面などに表示されていたSiriの提案も、より適切なタイミングで表示されるようになるらしいが、このあたりはよほど使い込まないと差がわからなさそうだ。
SiriショートカットはiPhoneだけでなくApple Watchでも利用可能だ。といっても、Apple Watch側のアプリと連動できる機能は確認できなかった。Series 4だと画面も大きくなるので、このあたりの機能はもっと拡張されていって欲しいところである。
Apple WatchにはwatchOS 5が提供されている。Siriはこちらでも機能強化がされている。Apple Watchは画面を手前に傾ける(文字盤を見るしぐさ)と点灯し、その直後だけ「Hey Siri」でSiriが利用できるが、watchOS 5だと「Hey Siri」なしで直接、音声コマンドを入力できるようになる(Series 3以降のみ)。ただし、「Hey Siri」と言わない場合、Apple Watchをかなり口を近づけないとダメなようだ。なんらかの手作業をしながらのときは「Hey Siri」の方がラクというケースもありそうだ。