レビュー
発表会で触れたiPhoneとApple Watchの新モデル
2018年9月13日 12:49
9月12日(現地時間)に米クパチーノで発表された「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」。Apple Watchにもディスプレイサイズを大型化した「Apple Watch Series 4」が加わった。ここでは、発表会の展示エリアで見た各モデルを、写真でチェックしていきたい。
ポートフォリオを一新したiPhoneシリーズ
まず、iPhone XSだが、これはiPhone Xの直接的な後継機といえるモデルだ。ディスプレイサイズは5.8インチと同じで、前面にTrueDepthカメラを搭載しており、ホームボタンのない全面がディスプレイのデザインを採用している。フレーム部分にステンレススチールが用いられているのも、iPhone Xと同じだ。カラーバリエーションには新色のGoldが追加された。
カメラに関しては、センサーを一新。チップセットのISPも進化しており、被写体の顔や体を認識できるようになった。デュアルカメラで、センサーのピクセルサイズは1.4μmに拡大している。ポートレートモードで撮った背景をぼかした写真は、あとから編集でボケ味を変更できるようになっている。
また、Smart HDRと呼ばれる新機能を搭載されており、逆光のような環境で写真を撮っても、強力に補正をかけることができるという。発表会の会場という限定的なシチュエーションのため、どこまでキレイに撮れるのかは確認できていないが、画素数やF値などの数値以上に、画質の改善が期待できそうだ。
デュアルSIMに対応しているのも、新しいiPhoneの大きなトピックだ。中国以外では、物理的なnano SIMカードのスロットが1つ搭載されるほか、2つ目のSIMカードとしてeSIMが内蔵される。eSIMについてはアップデートで対応するため、展示されていた実機ではどのように2つのSIMカードを使い分けるのかなどの確認はできなかったが、端末情報を見ると、IMEIが2つ振られていることが分かる。
こうした特徴を継承しながら、ディスプレイサイズを6.5インチへと拡大させたのが、最上位モデルのiPhone XS Maxだ。これまでのiPhoneにもPlusと呼ばれるモデルがあったが、カメラなどの機能面に差があった。これに対し、iPhone XS MaxはカメラもiPhone XSと同じで、純粋にサイズや解像度の違いで選ぶことができる。カラーバリエーションも、iPhone XSと同じだ。
これに対し、iPhone XRは、ディスプレイに6.1インチの液晶を採用したモデルで、カラーバリエーションは全6色と多彩な選択肢を用意した。液晶ながら画面上部にはノッチがあり、Face IDなどの機能はiPhone Xと同様に利用できる。本体のフレームにはアルミが採用されており、質感もステンレススチールのiPhone XS、XS Maxとは異なる。iPhone 8をアップデートしつつ、iPhone Xシリーズの特徴を取り入れたモデルといえるかもしれない。
背面にはシングルカメラを搭載。デュアルカメラとは異なり、焦点距離の違いを利用した背景ボカシはできないが、機械学習を活用することでポートレートモードには対応した。ただし、iPhone XS、XS Maxとは異なり、ポートレートライティングは3種類のみで、適用できる被写体も人物に限られるという。
デザイン一新で大画面化した「Apple Watch Series 4」
デザインを一新して、フルモデルチェンジを果たしたのが、Apple Watch Series 4だ。これまでのApple Watchは、38mmと42mmの2サイズ展開だったが、Series 4では40mm、44mmと、サイズが大型化している。これはディスプレイサイズの変更によるものだ。ただしバンド幅は同じで、過去に販売されてきたすべてのバンドを利用できる。
ディスプレイの大型化に伴い、デザイン的には、四隅の丸みがより強調された形になった。これに合わせて内蔵される文字盤も刷新。コンプリケーションを8つ置ける円形の文字盤や、時計の針と「呼吸App」のシンプルなエフェクトを組み合わせた文字盤などを選択することが可能だ。
側面のデジタルクラウンは、触覚でのフィードバックが得られるようになっており、クルクルと回すと小刻みな震えで操作していることが分かる。スピーカーとマイクを左右に分け、音がより明瞭に聞こえるようになったも、Apple Watch Series 4の特徴だ。
また、Apple Watch Series 4は心電図を取ることが可能になった。ただし、実機でこの機能は確認できず、アップデートでの対応になる予定だ。転倒検知機能も備えているが、こちらも展示会場では試せていない。