レビュー

「Android One X2」ミニレビュー(編集部関口)

“素”を感じさせないスムーズな使い始め

 「Android One X2」は、Y!mobile(ワイモバイル)が12月8日に発売した、HTC製のAndroid Oneスマートフォン。端末を握って操作する「Edge Sense」、前面・背面の1600万画素カメラ、ハイレゾ対応のオーディオ機能などの特徴を備える。編集部スタッフの視点から、「Android One X2」を紹介する。

編集部・関口

 この冬、ワイモバイルから「Android One」4機種が発表され、その中でもHTC製の「X2」は、5.2インチディスプレイにHTC自慢の1600万画素カメラと、より上位なモデル。タフネス性やおサイフケータイをサポートする「X3」(京セラ製、2018年1月下旬以降発売)と悩む人もいるだろうが、「素のAndroid」でなおかつHTCというだけで物欲を刺激される方にはピッタリだ。

 素のAndroidとなれば、過去のイメージの影響か、わかってる人しか使いこなせないのでは――なんて懸念もあった筆者。しかしここ最近のAndroidは、iPhoneから、あるいは他のAndroidからの乗り換えもサポートしており、初回起動時のナビゲートがわかりやすい。たとえばiPhoneからの乗り換えでは、事前にiPhoneへGoogleドライブをインストールしておき、アドレス帳や写真などのコンテンツをバックアップ。AndroidではAndroid Beam(NFCを使い、端末同士をかざしてデータをやり取りする機能)で複数のGoogleアカウントのログインを促すし、ログインを終えれば指紋認証の登録まで誘導してくれる。初回設定を終えれば、それまで使っていたアプリがどんどんインストールされる。こうした流れを一度体験すると、すでにスマートフォン(特にAndroid)へ馴染んでいた人にとってAndroid Oneはスムーズに乗り換えられると感じ入る。

 ちなみに、指紋認証はこのタイミングで登録するほうがおそらくとても楽だ。画面のロック解除をする場合、ホームボタンの位置にある指紋認証センサーは、指紋が登録されていなければウンともスンとも言わない。あとから指紋登録の設定を探すにも、Androidに慣れている方なら何の問題もないが、そうでなければ、設定メニューのどこにあるかちょっと迷うかもしれない。

 HTCならではの機能のひとつ「エッジセンス」は、筆者にとっては「えっ、こんなに強く握るの?」と戸惑ってしまい、ちょっとしたハードルに思えた。だが、これからの季節、たとえば手袋をしたままスムーズにカメラを起動し撮影する……という流れを「握る」だけで進められるのは素直に便利な機能と言えそう。エッジセンスでは、ひとまず、あまり複雑な使いこなしをしようとせずシンプルな使い方を目指すというのが一手ではないだろうか。

 背面は、見る角度によって色合いが異なり、質感の高さを印象づける。握るアクションを勧めるだけあって、適度な薄さも好印象だ。

 ワイモバイルのサイトで案内されている価格情報では、一括価格は約6万8000円、割引適用後の実質負担額(2年間)が新規契約で4万5000円程度、MNPで4万円強だ。本誌の「SHOWCASE」にあるサンプル写真などもあわせてご覧いただきたい。

【お詫びと訂正 2017/12/19 11:42】
 記事初出時、背面素材をガラスとする記述としておりましたが、誤りです。お詫びして訂正いたします。