レビュー
海釣りでも安心・快適、TORQUE G03の耐海水性能とハードホルダー
2017年7月28日 12:00
auのタフネススマホ「TORQUE G03」(京セラ製)は、防水・防塵・耐衝撃など、いろいろなタフネス仕様を持っているが、ちょっと珍しいところでは、前モデルから継承する形で耐海水仕様にもなっている。
耐海水は米国防総省の調達基準「MIL-STD-810G」でも規定されておらず(塩水耐久はある)、京セラが独自試験で対応しているものだ。世にあるタフネススマホでも一部しか耐海水には対応していないので、その点でもTORQUE G03はかなりユニークな存在だ。
しかしこの耐海水性能、どのような場面でどのくらい意味があるのだろうか。日常生活ではなかなか実感しにくいと思い、今回は東京湾での船釣りに持ち出して、実際に使ってみた。
気軽に行ける金沢八景の船釣り
船釣りにもいろいろなスタイルがあるが、オーソドックスな乗り合いの釣り船にしてみた。アジの半日(釣行時間はだいたい3時間くらい)のコースで、6500円で参加できた。ライフジャケットや竿のレンタル、仕掛けの販売もあるので、当日は釣った魚を持ち帰るクーラーボックスを用意するだけでOKだ。
今回利用した「忠彦丸」は、神奈川県の金沢八景の漁港にある。京急の金沢八景駅から金沢シーサイドラインで1駅、その野島公園駅からは徒歩10分と、すべて公共交通機関で行ける。東京の品川駅からは合計で1時間ほどと、神奈川県民だけでなく、東京都民も気軽に行ける場所だ。
釣り船には当然ながら船長が乗っていて、ポイントに着いた後に余裕があると、初心者には軽くレクチャーもしてくれる。釣り経験があまりなくてもわりと参加しやすいと感じた。ちなみに筆者は、船釣りは初めてで、釣り自体も基本的に初心者である。
今回は午後に出船するコースを選択。12時半ごろ出港して、16時ごろに帰港する、東京湾のアジ釣りコースだ。ポイントはだいたい岸から2kmほど。漁港からは4kmほどで、釣り船は、ポイントまでは時速30kmくらいで、10分程度をかけて移動する。
ちなみに岸からは2kmほどの東京湾の海上だが、auのLTEも余裕で圏内で、快適にデータ通信ができた。海に向けてもけっこう電波が吹かれていてありがたい。
船の移動中、釣り客は舷側の席に座るのだが、それなりの速度で航行している最中は、波しぶきがかなり飛んできた。びしょ濡れになるレベルではないが、デジカメや普通のスマホは、海水に濡れないよう、ポーチやポケットの中にしまっておく必要がある。
TORQUE G03は耐海水性能があるので、こうした波しぶきまみれになるような状況でも、なんの心配もなく使うことができる。普通の防水スマホも、海水にちょっと濡れたぐらいなら、すぐに拭けば腐食で壊れるといったことはないが、アウトドアではすぐに拭けるとも限らないので、やはりTORQUE G03の耐海水性能は頼もしい。
入れ食い! 東京湾でアジ釣り
今回の釣り方は「ビシ釣り」だ。ビシカゴに詰まった寄せ餌(コマセ)で獲物を呼び寄せ、針を付けたアオイソメを餌にアジを狙う。やり方は簡単で、仕掛け投げ入れて、ビシカゴを海底(今回はポイントは水深20mくらい)に接触させてから、船長から指示のあった1〜2mくらいまでビシカゴをリールで引き上げ(棚取り)、そこで竿を振ってコマセを出す(撒く)だけだ。
今回、とくに釣り始めの時間帯は、仕掛けを投げ入れて棚に合わせれば、すぐに2つの針の両方にアジがかかる、というくらいの入れ食い状態だった。筆者にとって釣りは子供のころ以来で、いろいろ手間取りつつ釣っていたが、ペースを落として釣りをしたくらいだ(ちょっと船酔いをしたのもある)。筆者は小さなクーラーボックスしか持ってきていなくて、しかも一人暮らしなので、持ち帰って消費できる量にも限界があったからだ。
釣り中はデッキの舷側に立ち上がり、釣れた魚を取り込む際など、場合によってはある程度、身を乗り出すこともあるので、スマホなどの所持品は、落とさないように注意が必要だ。海中に落としてしまえば、回収はほぼ不可能である。
TORQUE G03にはストラップホールもあるが、こうした「絶対落としたくない」ときは、オプション品の「ハードホルダー」がオススメだ。ハードホルダーはナイロンバンドでカラビナなどをつなげられる。普通のストラップのように、強い不可や摩耗で根元が切れるといった心配は少ないので、ぶら下げたままでも安心だ。
船上でも非常に快適なハードホルダー
TORQUE G03には耐海水性能だけでなく、耐衝撃や耐日射、耐高温などの性能もあるので、雑にぶら下げたままでも、何かにぶつけたり日射で熱くなったりして壊れる、といった心配はほぼない。ぶら下げているTORQUE G03が壊れるようなときは、着用者側もタダでは済まない事態だろう。
釣りでは魚や餌を扱うが、そのままの手で服のポケットやポーチには触れるのは避けたい。とくにペースト状のコマセなんかは服にこびりつくとやっかいだ。そんな状況では、ポケットに入れずに、服や装備の外側にぶら下げたままで扱えるTORQUE G03のハードホルダーは使いやすい。端末自体が、海水や多少の汚れを気にせず使えるというのもポイントだろう。
船釣りではライフジャケットを着用するので、TORQUE G03はライフジャケットのベルトにぶら下げると便利だった。胸元や腰にぶら下げておくと、短めのナイロンバンドでも、外さないでそのまま使うことができる。TORQUEシリーズのハードホルダーは下端側にナイロンバンドが付くので、この使い方にも最適である。
今回、リールは右巻きで釣り竿は左手に持つので、TORQUE G03は右側に吊るし、右手で使えるようにしておいた。釣り竿を持っている状態でも、手探りでTORQUE G03を右手で掴み、すぐに写真を撮ったりできて便利だ。
ただ、そんな感じで荒っぽく扱っていると、TORQUE G03といえども潮だらけになるし、汚れもついてくる。港に戻ったら水道水でしっかり洗い流しておこう。特にフロントデュアルスピーカー部分は、帰宅したらバンパーを外して海水をちゃんと洗い流すなど、正しい手順でメンテナンスしておきたい。
今回、筆者は休み休みスローペースで釣ったものの、釣果としては同行した編集・太田氏と合わせてアジ11匹、サバ1匹となった。時間中、みっちりと釣り続ければ20匹は余裕で超えていたと思う。もっともこれは、この日の釣果としてはかなり少ないほう。同じ船に乗り合わせていたある釣り客は、50匹以上釣れたと言っていた。後半になって釣れたサバは、アジよりも大きいこともあり、小さなクーラーボックスにはけっこうギリギリな分量にまでになった(氷や保冷剤も入れるので)。
なお、釣果は筆者が美味しくいただかせてもらった。サバは煮付け、アジは適当に煮物にしてみた。筆者は一人暮らしで、料理スキルも皆無なので12匹を消費するのに2日ほどかかったが、家族がいたり料理スキルがあるならば、半日くらい全力で釣るのも楽しそうだ。
フィッシャーマンも要注目
今回、出船前に港で待機している間、「(早朝に出船したコースの)アジ船は入れ食いだったみたい」という話を耳にしていたが、TORQUE G03では「OUTDOOR PORTAL」アプリに、釣り関連の機能として「FishingLog」が新たに追加されている。この「FishingLog」は、どこで何が釣れているといった釣果情報を確認できるというものだ。今回のような乗り合い船での船釣りでは、当日になってポイント(漁港)を変えるといったことは簡単ではないが、計画の段階では参考になりそうだ。
ほかにも、指定地点の魚の活性度を確認できる「FISH INDEX」、潮汐情報を確認できる「TIDE」などの機能もある。耐海水という性能と合わせて、海釣りを嗜むユーザーにも注目の端末に仕上がっているといえそうだ。
ハードホルダーの便利さを改めて実感
今回、釣りで使ってみたところ、TORQUE G03の耐海水などの耐久性とハードホルダーによる「雑にぶら下げて扱える」という特徴は、アウトドア・アクティビティではかなり便利だと感じた。さらに、TORQUE G03用のハードホルダーは、端末の保持力が強化された機構になっているのもポイントだろう。
ピンポイントな特徴の紹介になったが、釣りだけでなく、登山やキャンプ、プレジャーボート、海水浴、スキーなどなど、幅広く活躍できる特徴でもある。レジャーだけでなく、野外作業のある仕事でも役に立つだろう。
スマートフォンをいつでも使えるようにしておくと、マップや気象などの情報を調べたり、仲間と連絡を取ったり、写真を撮ったりと、アウトドア・アクティビティもより楽しく便利で快適になってくれる。しかしTORQUE G03くらいアウトドア・アクティビティ中に「雑にぶら下げて扱える」スマートフォンは、ほかにはあまり存在しない。
「ポケットから取り出す」という動作は、アウトドアやアクティビティの最中だと、思わぬトラブルの原因にもなり得る。ハードホルダーを使いこなせれば、アウトドアではより安全で快適になるのは間違いない。アウトドアやアクティビティの最中、スマートフォンが使えない・使いづらいと感じている人は、TORQUE G03は間違いなく有力な候補になるだろう。
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