ソニーが新経営方針を発表、モバイルは他事業と連携強化へ
ソニーは、4月1日付けで発足した新経営体制による経営方針を発表した。
ソニーは、平井一夫氏が新CEOに就任し、新経営体制でコア事業の強化やテレビ事業の再建といった取り組みを行なう方針。平井氏がかねてから触れているように、ソニーグループ一体となった経営方針を“One Sony”として打ち出している。
ソニーではカメラ関連や放送・業務機器などの「デジタルイメージング」、「プレイステーション3」などの「ゲーム」、スマートフォンやノートパソコンなどの「モバイル」の3つの分野をコア事業としており、コア事業の強化はソニー全体で取り組む5つの重点施策のひとつに数えられている。
このコア事業のうち、モバイル事業では、100%子会社となったソニーモバイルコミュニケーションズのスマートフォン事業と、タブレット端末の「Sony Tablet」やパソコンの「VAIO」などの事業を、技術開発、設計、販売・マーケティングなどの面で融合させる方針。これにソニーが持つコンテンツや、「Sony Entertainment Network」といったサービスプラットフォーム、通信技術やノウハウを活用して、新しいモバイル商品を投入していくとしている。加えて、モバイル事業では商品群のオペレーション統合や効率化、最適化も追求していく。
モバイル事業全体では、2014年度で売上高1兆8000億円を目指しており、収益の大幅な改善を目指す。
このほか、ソニーグループ全体の投資方針として、イメージセンサーの生産能力の拡大と並んで、モバイル機器向けの設備投資が重点領域として設定されている。一方、事業ポートフォリオの組み替えや組織の再構築により、グループ全体で2012年度に全世界約1万人の人員削減を見込んでいる。
2012/4/12 19:45