UQ野坂社長がエリア戦略や新モデルなどについて語る


 UQコミュニケーションズは30日、最新の情報や今後の方針を解説する記者向けの説明会を開催した。auエリアに対応したモバイルWi-FiルーターやWiMAX搭載タブレット、地下鉄エリア化などが紹介されたほか、マイクロソフトと連携した販売施策など新しい取り組みも紹介された。


横浜の地下鉄エリア化、WiMAX搭載タブレットに新モデル

UQコミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏

 登壇したUQコミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏は冒頭に、実人口カバー率が1億人を超えたことや、840の市区町村でエリア展開を行っている様子を紹介。横浜市営地下鉄でもエリア化を開始し、2012年8月末をめどに全路線区間をエリア化する方針を明らかにした。また、30日には東京都内の都営三田線神保町駅のエリア化が完了したことも報告し、すでにエリア化された隣の大手町駅との間のトンネルも、今後エリア化の対策を行なっていくとした。このほか、ユーザーからエリア化について要望や意見をもらうことも多いとして、指定した都道府県のエリア拡充情報をメールで配信する「エリア通知メールサービス」も紹介した。

 端末については、WiMAXに加えてauのエリアもサポートされたモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER DATA08W」が新端末として発表された。基本スペックはauから発売されている同名の端末と同等だが、「UQ仕様で、auの3Gも合わせて(契約して)販売する」と説明。「PCコーナーなどでも売っていきたい」と、量販店などではパソコンユーザー向けにもアピールしていく考えを示した。野坂氏は「都心はもちろん、田舎にいっても使えるのが最大の売り。エリアが不安だという人に向けたもので、商品ラインナップに厚みができた」と位置付けを説明した。同氏からはこのほか、発表されたばかりの「AtermWM3600R」「AtermWM3450RN」についても紹介された。

 WiMAX対応の新モデルではこのほか、タブレット型端末として、ASUSから発売されるAndroidタブレット「Eee Pad Transformer TF101」にWiMAXモデルが追加されることが明らかにされた。発売時期や価格は後日案内される見込み。

 加えて、ノートパソコンとして、パナソニック製でB5サイズの「Let's Note SX」、東芝製でUltrabook準拠の「dynabook R631」にWiMAX通信機能が内蔵されることも明らかにされた。


横浜市営地下鉄をエリア化「Wi-Fi WALKER DATA08W」を発表
「Eee Pad Transformer TF101」にWiMAXモデルが追加されるWiMAX搭載ノートパソコンも拡充

 

店頭では新たにマイクロソフトと連携したプロモーション

日本マイクロソフト 執行役常務 コンシューマー&パートナーグループ担当の香山春明氏

 さらに、パソコン関連では日本マイクロソフトと連携した販売施策を行うことも発表された。これは、2月1日~4月30日までの期間にWiMAX搭載パソコンを購入し、「UQ Flat 年間パスポート」「UQ Flat」「UQ Step」のいずれかを新規で契約すると、登録料と最大2カ月間のWiMAX利用料が無料になるというもの。

 ゲストとして登壇した日本マイクロソフト 執行役常務 コンシューマー&パートナーグループ担当の香山春明氏は、WiMAX対応のWindows 7搭載パソコンを「すぐネットPC」として共同プロモーションで訴求していく方針を解説。「モバイルの重要性は高まっており、通信事業者と共同の取り組みも積極的に行っていく。個人でPCを保有する価値を提案していく。WindowsとWiMAXの組み合わせはまさにその組み合わせ」とWiMAXのような通信機能搭載パソコンの販売をサポートしていく方針を示した。


マイクロソフトと連携し「すぐネットPC」をアピールしていく

 

京都大学のキャンパスネットに対応

 野坂氏からはこのほか、大学向けの取り組みとして、新たに京都大学のキャンパスネットへの接続サービスを4月1日から開始することを明らかにした。国立情報学研究所(NII)が構築・運用する学術情報ネットワーク「SINET4」にWiMAXのネットワークを接続し、学術認証フェデレーション(学認)の認証連携により実現するもので、京都大学のイントラネット「KUINS」に接続する仮想閉域網として、学生や職員がWiMAXを利用できるようになる。

 なお、「SINET4」に対応し「学認」に参加したことで、これらを利用するほかの教育機関もWiMAXから接続できるサービスを利用できるようになるが、ネットワークの運用ポリシーなどもあり、実際にサービスが提供されるかどうかは教育機関側の判断に委ねられる。


京都大学のキャンパスネットに対応首都圏を中心に512の大学に対応

 

「200万契約の達成が見えてきた」

 野坂氏は最後に、今後のWiMAXのプロモーションの新メッセージ「Play! WiMAX」を披露。「200万契約の達成が見えてきた」と契約数が順調に拡大している様子に自信を見せ、「次世代インターネットの本命」とアピールした。


新メッセージ「Play! WiMAX」「すぐネットPC」でパソコンの販売施策も強化する

 


会場の展示

「Wi-Fi WALKER DATA08W」
「Eee Pad TF101-WiMAX」
「AtermWM3600R」
 「AtermWM3450RN」
「Uroad-Home」「Let's Note SX」
「dynabook R631」
「GALAPAGOS」

プレゼンテーション


 




(太田 亮三)

2012/1/30 17:20