auのスマートパスポート構想、「au one ID」は「au ID」に


 KDDI、沖縄セルラーは、スマートフォンをはじめとしたさまざまなデバイスからシームレスにサービスが利用できる「スマートパスポート構想」を打ち立てた。これに伴い「au one ID」をリニューアルし、3月1日より「au ID」とする。

 KDDIでは、「au ID」を軸にさまざまなデバイスをつなげていく。「au ID」は、端末や契約というよりも、ユーザーに紐づけられたIDで、KDDIのスマートパスポート構想のベースとなる認証サービスだ。今後auが提供する各種サービスで統一的に利用できるIDとなり、ユーザー自身に紐づくため、ネットワークやデバイス、コンテンツなどに依らないサービスが実現できるとしている。

 KDDIでは、従来のモバイルを中心とした事業から、モバイルと固定を連携させたFMC全体の通信収入を獲得する方向へ事業を転換していく方針だ。固定通信を契約することでスマートフォンの割引が受けられる「auスマートバリュー」もその一環で、アプリやストレージサービスなどが利用できる「auスマートパス」は、1ユーザーあたりの通信収入増を見込んだものとなる。

 KDDIの経営管理本部 IR室長の明田健司氏は、スマートパスポート構想の三段階のロードマップを紹介した。今回発表された「auスマートバリュー」や「auスマ-パス」、「Wi-Fi-HOME SPOT」、そして携帯と固定の双方の販売チャネルを活用する販売手法などはその第1段階に位置づけられる。

 KDDIでは、第2段階として、2012年度にもサブスクリプション型(定期購入型)サービスや、セットトップボックス(STB)対応、サポートするデバイスの拡大といった拡充を実施する。第3段階については、多くは語られなかったが、マルチネットワーク展開として、2012年中に開始される予定のLTEサービスがそれに当たるとした。




 




(津田 啓夢)

2012/1/16 12:17