6月の携帯・PHS契約数、「Xi」が10万件突破

　電気通信事業者協会（TCA）は、2011年6月末時点の携帯電話・PHS契約数を発表した。NTTドコモの「Xi」の契約数が10万件を突破している。

　各社の純増数を見ると、ソフトバンクモバイルが19万1700件（ダブルナンバーは500件減）、NTTドコモが15万4000件（2in1は7100件減）、au（KDDI）が10万2200件、イー・モバイル（イー・アクセス）が7万3700件、UQコミュニケーションズは6万100件、ウィルコムは5万4000件で、各社がいずれも増加を記録した。

　MNP（携帯電話番号ポータビリティ）の利用件数は、NTTドコモが3万3900件、auが1万8800件、イー・モバイルが200件と、3社がマイナスを記録。ソフトバンクモバイルは5万2800件のプラスとなった。

　通信方式別では、W-CDMA方式で、ソフトバンクが19万1700件、ドコモが19万7800件、イー・モバイルが7万3700件で、いずれも純増を記録している。KDDIのCDMA2000 1xは11万700件、LTEではドコモが4万8800件の純増になった。ドコモの「Xi」は累計契約数が12万1400件となり、サービス開始の昨年12月から約半年で、10万件を超えた。

　インターネット接続サービスは、iモード/spモードが20万2800件（spモード単体では47万9900件）、EZweb/ISNETが5万8500件、Yahoo!ケータイが15万5100件で純増となる一方、EMnetは100件の純減となった。通信モジュールの純増数は、ソフトバンクが4万1300件、KDDIが2万2230件、ドコモが2万9000件。プリペイド契約は、ソフトバンクが9800件、イー・モバイルが1900件の純増で、NTTドコモは1700件、auは3000件の純減。

■各社の動向

　前月（2011年5月）は6万3000件だったNTTドコモは、今回、倍以上の純増を獲得している。同社ではスマートフォン夏モデルを順調に発売できたこと、キャンペーンを実施したことが背景にあるとして、純増が倍になった大きな要因として「GALAXY S II」の発売を挙げている。

　一方、前月からペースを落としたauは、これまでに発売した夏モデルは好調で、「Xperia acro」や「INFOBAR A01」も店舗独自の予約をしていなかったユーザーは購入できないケースもあるなど、高い人気を得ている。しかし話題の機種の発売が6月下旬となっており、「競争力回復の兆しはある」（KDDI広報）ものの、数字にはまだ反映されていない。

　今回も純増シェアトップとなったソフトバンクモバイルは、前月の純増数より約10万件減少しているが、同社では「学生向けキャンペーンが5月末で終了し、駆け込み契約が多かったためか、6月はその反動でやや落ち着いた」と分析。依然として新規ユーザーを中心に「iPhone 4」のホワイトが人気で、テンキー付きAndroid端末「007SH」は既存ユーザー中心に受け入れられているとのこと。また、2011年度第1四半期（4月～6月）の純増数は過去最高を記録したという。

　イー・モバイルは、DC-HSDPA方式の「EMOBILE G4」のキャンペーンにより、主力商品が下り7.2Mbpsの「Pocket WiFi」から、G4対応の「Pocket WiFi(GP01)」になったと説明。ただ、スマートフォンの新機種や新たなキャンペーンは7月の登場となるため、6月の純増数は、5月と比べてほぼ横ばいとなり、第1四半期はほぼ計画通りに推移しているという。

　このほか、6月16日に発表された通り、UQは今回で100万契約に達している。前月、10万超の純増を記録したウィルコムは、今回、純増幅自体は落ち着いた形となったものの、契約総数が約399万件となり、再び400万件に近づいている。