“中国版Twitter”の「新浪微博」が日本進出


画面左からFind Japan代表取締役副社長の盧八味氏、新浪の副総裁兼新浪モバイル事業部総経理の王高飛氏、前方はDiVA from AKB48、画面右はFind Japan代表取締役社長の井上勉氏
アカウント認証サービスの概要

 中国ポータルサイト最大手「新浪(Sina.com)」を運営する新浪と、Find Japan株式会社は29日、中国版ミニブログ「新浪微博(シナ・ウェイボー)」の日本への本格参入を目的として業務提携した。Find Japanが7月1日、新浪微博の公式アカウント認証サービスを開始し、日本の企業や著名人などの中国進出を支援する。

 新浪微博は、Twitterと同様にPCやMac、スマートフォン、タブレット端末から140文字までの文字、画像や動画を投稿できる。投稿者の位置情報の表示機能、イベント・グループ機能、アンケート機能なども備えている。

 TwitterやFacebookなど海外資本のソーシャルメディアが使えない中国において、2009年8月にサービス開始。2011年4月時点で1億4000万ユーザーが登録している。年内には英語版サービスを開始するほか、時期は未定だが日本語版サービス提供も視野に入れている。

 新浪微博の公式アカウント認証サービスは、著名人や有名企業のなりすましを防ぐための仕組み。認証基準を満たす個人や企業に対して、本人確認を行った上で公式アカウントの証である「Vマーク」を発行する。Vマークはプロフィール欄に表示される。

 Find Japanは7月1日以降、日本の企業や個人に対して公式アカウントの審査・発行・認証サービスを提供するほか、コールセンターによるサポートサービスやメールマガジンの発行なども行う。料金は12カ月契約で月額1万9800円。

 Find Japan代表取締役社長の井上勉氏によれば、「新浪微博には日本の企業や行政機関のなりすましアカウントが数多く存在する」状況。企業や著名人は公式アカウントを取得することで、正しい情報を中国に向けて発信できるようになると説明する。

 今後は新浪微博のつぶやきを中国語に翻訳したり、アカウントの運用を代行するなどのオプションサービスも順次開始。日本ブランドを中国へ展開するためのサポートを行い、2年間で約2500ユーザーの公式アカウント取得を目標に掲げている。

新浪微博の機能マーケティングに必要なユーザー属性の分析も可能

 Find Japan代表取締役副社長の盧八味氏によれば、新浪微博はサービス開始後490日で登録者数が1億人を突破。中国のサイト訪問者ランキングでは、バイドゥやタオバオなどに続く7位にランクインしている。短期間で成長を遂げた理由については、こう説明する。

 「中国本土ではTwitterやFacebookが規制されていて利用できないが、新浪微博は中国の大手企業としては最も先行してミニブログを開始した。写真や動画の投稿、アンケート調査など独自の機能が充実していることも利用者数を増やした要因のひとつ。」

 また、新浪の副総裁兼新浪モバイル事業部総経理である王高飛氏は、「新浪微博を通じて日本企業は中国で協力できるパートナーを見つけてもらい、中国市場で成長を遂げてもらいたい。中国と日本の文化と経済の架け橋になれば」と意欲を示した。

新浪微博のユーザーとサイトランキングTwitterおよびFacebookと新浪微博の比較
Find Japanの井上氏とDiVA from AKB48の秋元才加さん

 29日に開かれた記者会見では、新浪微博の公式アカウントを取得し、積極的に中国に情報発信している企業や個人を表彰する「新浪微博つぶやきチャイナ賞」の授賞式が開催され、個人の部として「DiVA from AKB48」が出席。

 メンバーの秋元才加さんは「できたばっかりのDiVAとしてすばらしい賞をもらえてうれしい。日本の文化や景色をつぶやいているが、アジアを目指しているのでみなさんと交流を深めていきたい」とコメントした。

宮澤佐江さん増田有華さん
梅田彩佳さん秋元才加さん

(増田 覚)

2011/6/29 18:25