IDC調査、第1四半期の国内携帯市場はアップル初のトップ3入り
IDC Japanは、国内携帯電話市場の2011年第1四半期(2011年1月~3月)における出荷台数を発表した。
2011年第1四半期の携帯電話市場の国内出荷数は、前年同期比1.6%増の866万台となり、6四半期連続のプラス成長となった。IDCでは、東日本大震災の影響が少なからずあったものの、都市部を中心としたスマートフォン需要が前四半期に続いて好調に推移したと分析している。
とくに、Android OSの新端末が積極的に投入されたことで、スマートフォンの出荷数が大幅に増加。2011年第1四半期の全携帯電話出荷台数に占めるスマートフォンの比率は44.9%にまで上昇した。Android端末の出荷数は約290万台を記録し、iPhoneの約3倍まで拡大したとしている。なお、iPhoneのホワイトモデルは4月28日発売となるため、この調査には含まれない。
端末メーカー別のシェアでは、シャープが23%でトップ、以下は富士通東芝が21.5%、アップルが11.4%、パナソニック(9.1%)、京セラ(9.1%)と続いている。スマートフォン市場で最大出荷数を記録するシャープが20四半期連続、つまり5年連続の首位を獲得している。2位は安定したNTTドコモへの出荷と、スマートフォンの「REGZA」が好調に推移した富士通東芝でシャープとの差を縮めた。
2011年第1四半期のデータでIDCが注目しているのは、3位のアップルだ。iPhoneシリーズで話題の中心にいるアップルだが、国内携帯電話市場では初のトップ3入りとなる。供給事業者をソフトバンク1社に限定し、本体データ容量の違いはあれ、「iPhoneという単独モデルの出荷でトップ3入りしたケースは2000年以降初めて」としている。
IDCでは、2011年第2四半期以降の見通しについて、東日本大震災によって端末部品調達に影響が生じたことで、出荷台数に大幅に落ち込んでいるとし、マイナス成長に転ずる可能があるとしている。ただし、スマートフォン需要については引き続き堅調に推移すると見ている。
2011/6/9 12:53