シャープ、携帯機器向け3Dカメラモジュール開発


モジュールのイメージ

 シャープは、ハイビジョンの3D映像が撮影できるモバイル機器向け3Dカメラモジュールを開発した。

 3D映像は2つのカメラで同時に撮影し、それを1つの映像に合成、調整を加えることで作成される。シャープが開発した3Dカメラモジュールは、カメラ2つ(5メガCMOS×2)を搭載し、左右のカメラが出力した映像に対して、色や明るさを調整する「カラーシンクロ処理」、映像信号のタイミングを同期化する「タイミングシンクロ処理」、位置ずれを調整する「光軸調整処理」機能などが搭載される。

イメージセンサーの高速化と画像エンジンの高速処理を実現したことで、ハイビジョン(720P、1280×720ドット)の立体映像撮影が可能となっている。モジュールの消費電力は、5メガCMOSカメラ2つ分程度。開発期間は約1年で、車載カメラや監視カメラ技術など、社内のリソースをすり合わせて開発期間の短縮を図ったという。なお、技術的にはフルハイビジョン映像も可能だが、モバイル機器向けに消費電力を抑えるためハイビジョン映像とした。

 シャープでは、デジタルカメラや携帯電話、スマートフォンといったモバイル機器への実装を想定している。7月にサンプルを出荷し、2010年中にも量産が開始される予定。サンプル品の大きさは43×13×8mm。


 



(津田 啓夢)

2010/5/12 14:35