アップルの「iPad」、国内モデルは全てSIMロックあり


 国内で5月28日に発売される「iPad」について、アップルでは、Apple Storeをはじめ、国内で販売されるWi-Fi+3G版には、全てソフトバンクモバイルのSIMロックが施されていることを明らかにした。

 「iPad」は、9.7インチのマルチタッチディスプレイを搭載するタブレット型端末。米国ではどの携帯電話事業者でも利用できる“SIMロックフリー”端末として提供されている。ただし、対応通信方式はW-CDMA方式のみで、装着できるSIMカードも、従来よりも小型なmicro SIMと呼ばれる規格が採用されることから、ユーザーが選択できる事業者は現状、ある程度限られる。米国ではAT&Tが「iPad」向け料金プランを提供し、日本ではNTTドコモが意欲を見せていたが、5月8日にソフトバンクモバイルが「iPad」の販売を発表。ソフトバンクモバイルの回線(micro SIMカード)のみ利用できる、SIMロックが施されたiPadが販売されることになった。

 アップルでは、「国内で販売されるiPadは全て、(ソフトバンクモバイルの回線のみ利用する)SIMロックが施されている」とコメント。理由については明らかにされていないが、どの店舗で購入しても、スペックなどに違いはないことになる。

 iPadのSIMロックフリー版の国内登場を想定し、micro SIMカードの提供に意欲を見せていたNTTドコモでは、ソフトバンクモバイルがiPadを販売することを受け、「アップルから5月28日に発売される『iPad』のWi-Fi+3G版についてはSIMロックが施され、当社のSIMカードが利用できないことを確認した。今後、iPadを含め、さまざまな魅力的な端末を当社のネットワークで利用いただけるよう取り組んでいく」とコメント。同社では5月18日に夏モデル発表会を開催する方針を明らかにしており、その場で何らかの説明が行われる可能性もある。

 ソフトバンクモバイルでは、「iPad」Wi-Fi+3G版向け料金プランとして、プリペイドプランとデータ定額プランを用意する。このうちプリペイドプランについては、「iPad」を友人などから譲り受けた場合など、既に端末を手にしながら回線契約を行っていないユーザーであれば契約できるという。ただ、海外版など、技術基準適合証明を取得していない「iPad」は、プリペイドプランは契約できないとのこと。

 


(関口 聖)

2010/5/10 15:48