ウィルコムの公式サイトトップが刷新、無料コンテンツも


 ウィルコムは、PHS端末やスマートフォン向け公式サイトをリニューアルするとともに、無料コンテンツを取り揃えたポータルサイトをオープンした。

 今回のリニューアルでは、公式サイトのトップページの構成が変更され、ユーザー自身がカスタマイズできる項目が用意されるとともに、機種ごとに適した情報表示が実現している。ユーザーがカスタマイズできる項目は、天気予報、ニュース、占いで、居住地や生年月日、読みたいジャンルを選択すると、公式トップに表示されるようになる。またJavaアプリ非対応機種でアクセスすると、Javaアプリ関連コンテンツは案内されなくなり、おサイフケータイ対応機種であれば利用できるサービスが表示される。

 新たにオープンするのは「とりほ~だいらんど」と名付けられた無料コンテンツのポータルサイト。ゲーム(Javaアプリ)、電子コミック(W+Book)、動画(W+Video)、デコメ素材、着信メロディなどが無料で利用できる。月間の配信数は、ゲームが10本程度、コミックが2本程度、動画が30本程度となる。デコメ素材は毎週400点用意される。このほか、BAUMやHONEY BEEなど、WX300K以降の京セラ製端末向けに着信ボイスの提供が開始される。ファイルサイズは10秒程度で約105KB。

 また、スマートフォン向けとして展開してきた動画サービス「W+Video」がWX340K、BAUMでも利用できるようになった。利用できるファイルは1本あたり最大2分(約1MB)となる。期間限定でLINKIN PARKなど海外アーティストのミュージッククリップ60本が8月31日まで配信される。

 

コンテンツの利用を促進、今後はコミュニケーション分野で拡充を

 ウィルコムサービス開発本部副本部長 サービス計画部長の寺尾洋幸氏によれば、音声定額サービスにより若年層ユーザーは拡大しつつも、2月より提供している料金プラン「新ウィルコム定額プラン」において音声端末向けのパケット通信定額サービス(0円~2800円)が含まれていることがあまり認知されていないという。音声定額とあわせれば、月額2900円~5700円で通話・メール・Webを利用できることになるが、認知度が低いため、現時点ではコンテンツの利用拡大が大きな課題。今回のサイト刷新は、その課題に向けた取り組みの1つとなる。

ウィルコムの寺尾氏(左)と同社サービス企画部の生田氏(右)

 春モデルとして登場したWX340K、BAUMでは、「お気に入りメニュー」という機能が用意されており、好みの機能やガジェット、Webサイトのブックマークをメニューアイコンとして登録できるようになっている。「お気に入りメニュー」導入により、コンテンツへのアクセス率は、従来の2割増となっており、今回の施策などを組み合わせることで、更なる活性化を図りたい考えだ。

 寺尾氏は、Skypeのチャットサービスが利用できるよう同社内で検討を進めていることも明らかにした上で、今後の展開として「コミュニケーションに繋がるサービスを拡充したい」と語る。モバイル・コンテンツ・フォーラム主催の「モバイルプロジェクト・アワード2009」で優秀賞に選出された「HONEY BEE」、その後継機である「HONEY BEE2」は学生層から人気の機種とのことで、そういったユーザー層は、「数多くの知人・友人と広く浅く繋がることを志向している」と同社では分析。コンテンツ利用の伸びしろ今後は、「人と人が繋がるサービスを上手く、安く提供することが当社の使命ではないか」として、コミュニケーションに軸を置いたサービス展開に注力していく方針だ。



(関口 聖)

2009/7/29 11:05