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IIJが27年度第2四半期決算を発表、通期売上高予想を4280億円へ上方修正 モバイル総回線数は675万件に

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は6日、2027年3月期第2四半期決算を発表した。大型案件の獲得やモバイル回線数の拡大に伴い上期売上高は2103億円を記録。これを受け通期の売上高予想を4280億円へと上方修正した。

上期業績と通期予想の上方修正

 IIJの2027年3月期第2四半期累計(4月~9月)の連結業績は、売上高が2103億円(前年同期比29.9%増)、営業利益が165億3000万円(前年同期比7.4%増)となった。上期実績は当初の見通しを大幅に超過した。

 業績好調を受け、2026年4月~2027年3月の通期業績予想を上方修正した。通期売上高予想は当初の3850億円から4280億円(前年比23.9%増)へ、営業利益予想は385億円から390億円(前年比12.0%増)へ引き上げた。

 業績基盤の進展について、取締役副社長執行役員の渡井昭久氏は、「ネットワークサービスやシステム運用といった月額課金型のストック売上が順調に積み上がっている。ビジネスの継続的基盤が強固になった」と語る。

取締役 副社長執行役員(CFO) 渡井昭久氏

 代表取締役社長執行役員の谷脇康彦氏は、「国内の企業ネットワークシステムの更新や増強需要が非常に高い。大型案件も大きく寄与し、SI部門の大幅な増収を実現できた」と語る。

代表取締役 社長執行役員(Co-CEO&COO) 谷脇康彦氏

モバイル事業の拡大と市場ポジション

 モバイル事業全体の売上高は294億3000万円(前年同期比9.4%増)に達し、総回線数は前年同期比76万件増の675万件となった。法人向けIoT需要と個人向けサービスがともに増加した。

 個人向けモバイル「IIJmio」の売上高は134億2000万円(前年同期比9.2%増)となり、回線数は147.2万件に拡大した。

 従来の主力だった2ギガプランの構成比が26%に減少する一方、10ギガ以上のプランを合わせると全体の約3割を占めるなど中・大容量帯への移行が進んでいる。最多は5ギガプランの43%となった。谷脇社長は、「以前は2ギガや5ギガが中心だったが、最近は10ギガを超える比率が増加している」と説明した。

 法人向けモバイル売上高は96億2000万円(前年同期比9.5%増)、回線数は390.3万件に達した。2026年8月には1枚のSIMで国内2キャリアに対応する「IIJマルチプロファイルSIM 2.0」の提供を開始した。

 法人回線数の急増について問われた渡井副社長は、「法人モバイルは1顧客で大規模な回線を動かす顧客やパートナーが存在するため四半期ごとに凹凸が生じるが、通常の事業運営の範囲内だ」とコメントした。

 大手キャリアの端末購入プログラムの議論について、谷脇社長は、「公正な競争と利用者利益の確保が基本となる。端末販売における適正な価格設定や、利用者間の負担の公平性が維持されるべきだ」と語る。

SI・セキュリティおよびAI戦略の進展

 SI(システムインテグレーション)事業の売上高は1152億1000万円(前年同期比57.1%増)となった。GPU基盤構築など期間総額10億円以上の大型案件を複数獲得したことが増収に繋がった。

 セキュリティ事業の売上高は220億1000万円(前年同期比11.8%増)に拡大した。谷脇社長は、「攻撃側がAIを活用する中、守る側もAIを実装してディフェンスの高度化と自律化を図る。セキュリティを成長の基盤にしていく」と語る。

 自社業務のAI化を進めており、2030年3月までに全社業務の約3割のAI化を目指す。一部の新サービス開発では開発体制を従来の約半数としつつ、開発速度を2~3倍に向上させた。

 代表取締役会長執行役員の鈴木幸一氏は、「インターネットの根幹を支えるUNIXなどの基礎技術に精通したエンジニアが減っており、そうした技術について言及する機会も少なくなっている」と懸念を示した。

 同氏は、「優れたUNIXエンジンをはじめとする基本技術をしっかり理解して使いこなせれば、複雑なトラブルや脅威の多くは未然に防ぐことができる。当たり前の基礎技術を確実に運用することが重要だ」と強調した。

代表取締役 会長執行役員(Co-CEO) 鈴木幸一氏