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グーグル、「好みのメディアの優先表示」をグローバル展開へ

 グーグルは10日(現地時間)、グーグル検索でお気に入りのメディアを優先的に表示する「Preferred Sources」(お気に入りのソース)を2026年初頭にグローバルで展開する。

「Preferred Sources」(お気に入りのソース)をグローバル展開

 ユーザーが好みのニュースメディアやWebサイトを指定し、検索結果の「トップニュース」(Top Stories)枠で優先的に表示させる機能「Preferred Sources」をグローバルに展開する。

 米国などの一部地域で先行導入されていた機能で、数日中に全世界の英語ユーザー向けに提供を開始し、2026年初頭にはすべてのサポートされる言語に対応する。グーグルによると、ユーザーがお気に入りの情報源を設定した場合、そのサイトへのクリック率は平均で2倍になるという。

 また、ユーザーが有料購読しているニュースメディアの記事リンクを強調表示する機能を導入する。 今後数週間以内にGeminiアプリで先行導入され、その後「AIによる概要」や「AIモード」にも対応する予定。信頼できる情報源からのコンテンツを見つけやすくし、ユーザーが契約しているサブスクリプションの価値を最大化するとしている。

AI機能でのリンク表示を改善、メディアとAIパートナーシップ締結

 「AIモード」などの検索AI機能において、Webサイトへのリンク表示(インラインリンク)を増やし、デザインを刷新する。また、なぜそのリンクが役立つのかを説明する短い文脈(コンテキスト)を追加することで、クリック率の向上を図るとしている。

短い説明が追加されたAIモードで「節約しつつレトロな部屋への模様替え」を検索した様子

 また、AIを活用したエンゲージメント向上を探るため、ワシントンポストなどを含む世界各国のメディアと新たな商用パートナーシッププログラムのパイロット運用を開始した。グーグルニュース上でAIによる記事の要約や音声ブリーフィングをテストし、ユーザーにより深いコンテキストを提供することを目指す。これらの機能には、明確な出典元表示と記事へのリンクが含まれる。

 グーグルはこれらの取り組みを通じて、大手メディアから新興のクリエイターまで、Webエコシステム全体の持続可能性を支援していくとしている。