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Googleの次世代AIエージェント「Project Astra」は何ができる? 新コンセプト「ユニバーサルAIアシスタント」を発表
「自転車修理に必要なパーツを特定、部屋から探して近くのお店に電話で注文」するデモを披露
2025年5月21日 04:17
グーグル(Google)は、開発者向けイベント「Google I/O」で、AIエージェント「Project Astra」が、現実世界の課題解決をどう助けるのか、最新の「Project Astra」のプロトタイプのデモ動画を公開した。「ユニバーサルAIアシスタント」として、Geminiアプリを通じて利用できるイメージという。
Googleのデモ動画では、スマートフォンのマイクやカメラを通じて、自転車を修理するユーザーをサポートする様子が披露された。動画では、自転車の取扱説明書をオンラインで探して、修理に必要になるパーツは何か確認してパーツの保管場所を見つけ出し、近所の自転車ショップに電話してパーツを代わりに注文するといった一連のやりとりを「Project Astra」で開発された認識機能や、AIがコンピューターを操作する機能がGeminiアプリに取り込まれ、ユーザーとの自然なやりとりで手助けしている。
具体的には、ユーザーが「Huffyのマウンテンバイクの取扱説明書をオンラインから探して」と話しかけると、Project Astraが説明書を見つけてその内容を理解して、「何をお探しですか?」と問いかける。
「PDFをスクロールして、ブレーキのページを表示して」と頼むと、Project Astraが取扱説明書のPDFをスクロールして該当するページを探し当てる。ユーザーが「このネジが潰れてしまったようだ。修理方法の動画をYouTubeで探して」と頼むと、最適な修理方法を説明する動画を選び出してくれる。
また、「自転車ショップとのメール履歴を確認して、どのサイズの六角ナットを使えば良いか教えて」と尋ねて修理キットの棚にカメラをかざすと、Project Astraがメールのやりとりの中から、必要な六角ナットの大きさを教えてくれた上で、の六角ナットがどの棚に収納されていのかを、スマートフォンのディスプレイ上にハイライト表示して教えてくれる。
ユーザーが自転車を修理をしながら「予備のネジが必要になりそうだから、近所の自転車ショップに電話して在庫があるか確認して」と頼むと、ユーザーに代わって電話をかけてくれる。
さらに、「ブレーキパッドがすり減っているみたいなんだけど、取扱説明書をもう1度確認して、ブレーキパッドに関する記載を確認して」と指示すると、ブレーキパッドについて書かれたページを教えてくれる。
このやりとりの最中に、別の友人が「ランチに行かない?」と部屋に入ってくると、Project Astraはその状況を理解して自動的に応答を中断する。ユーザーは友人に「5分待って」と答えたあと、Project Astraに「さっきの回答を続けて」と言うと、応答を再開して、ブレーキパッドに関する説明を再開する。
しばらくしてから、「さっきの電話(予備のネジの在庫確認)、はどうだった?」と質問すると、「近所の自転車ショップに在庫がありました。注文しておきますか?」と聞いてくれる。
最後にユーザーが、「自転車に取り付けする犬用のバスケットにどんなものがあるか見せて」と言うと、Google画像検索の結果を表示した上で「Zucaのバスケットが良さそうですね。」と締めくくった。