ニュース
ニフティのMVNO「NifMo」発表、ZenFone 5とセットで月額2897円~
当初は200円割引キャンペーン
(2014/11/26 13:58)
ニフティは、MVNO型のモバイルサービス「NifMo(ニフモ)」を発表した。音声通話オプションと2GBのデータプラン、そしてASUS製のSIMロックフリースマートフォン「ZenFone 5」の16GBモデルとセットの場合、月額2897円(税抜、以下同)で利用できる。SIMカードのみのパッケージも用意される。
有料で訪問サポート、端末保証が提供されるほか、提携通販サイトでショッピングすると月々の料金が割引される「NifMo バリュープログラム」、データ通信量を節約するアプリ「NifMo コネクト」が用意される。
料金
料金プランは、データ通信の月間通信量によって異なる。2GBは900円、4GBで2500円、7GBで3500円。また音声通話オプションは月額700円(通話料は20円/30秒)、SMSが月額250円となる。セットで購入できるスマートフォン「ZenFone 5」の価格は3万1112円で、分割払いの場合、1カ月あたり1297円×24カ月となる。SIMカードだけ利用することもできる。音声通話オプションを契約する場合は最低利用期間が適用され、6カ月以内の解約では8000円の解除料がかかる。他社からのMNP(携帯電話番号ポータビリティ)も利用可能だが、現在の仕組みでは、手続きから2~3日かかるという。
通信速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbps。通信容量の上限に達すると200kbpsになる。3日間の通信容量が一定以上になると200kbpsに制限される。その基準はプランによって異なり、2GBプランの場合は400MB、4GBプランは600MB、7GBプランは1GBとなっている。
「ZenFone 5」は、ASUS側から16GB版で2万6800円という価格が発表されている。一方、ニフティではその価格を上回る値付けで販売する。これは「正直、ギリギリで出したいが、付帯の商品を付けているところもある」(ニフティ ネットワークサービス事業部長の三浦 信治氏)としており、後述する関連サービスなどを提供することもあって、ニフティ独自の値付けになったとのこと。
NifMo バリュープログラム
独自サービスの1つとして提供される「NifMo バリュープログラム」は、提携する通販サイトでショッピングすると、NifMoの料金が割り引きされるというもの。ポイントプログラムを展開する事業者と協力することで実現したとのことで、提携サイトには、東急ハンズやABCマートなどのほか、Yahoo!ショッピングなど約100店舗が揃う。
専用アプリに、ニフティのIDでログインし、そのアプリから各通販サイトへアクセスすると、購入額とIDを紐付けて、還元するという流れ。還元率は店舗によって異なるが、還元予定の金額は十数分~数日のうちに、アプリ上で確認できる。この段階ではあくまで予定で、翌月になると還元額が確定する形。わかりやすくするため、アプリ上では還元額が「○○円」とストレートな表現で案内される。
NifMo コネクト
「NifMo コネクト」はWi-Fi関連のアプリとして提供される。自宅などのWi-Fiスポットには、電波を検知すると自動的に接続しようとする。またBBモバイルポイントのWi-Fiスポットも利用できる。
サポートサービス
これまでISP(インターネットサービスプロバイダ)としての経験を活かし、電話やメールでのサポートサービスを用意するほか、有償サポートも展開する。
1つは、「NifMo 訪問レクチャー」。これは、スマートフォンの使い方やアカウントの設定方法を、スタッフがユーザーの自宅で教える、というもの。月額480円のほか、利用料6500円(60分)がかかるが、初回レクチャー90分は無料。契約期間は24カ月(月額480円×24カ月で計1万1520円)。
このほか端末の保証サービスも用意される。こちらは月額380円で保証期間は36カ月間。破損や水没、落下時、連絡から2日以内に代替機を届けるという内容。端末交換代金は別途発生する。
差別化に向けて「妥協しない人に選ばれるサービス」目指す
大手ISPによるMVNOとして、後発になったニフティは今回、「NifMo」を“妥協しない人に選ばれるサービス”としている。
これは、携帯電話会社よりも割安な価格で提供しながら、オプションやサポートで他社との違いを打ち出して、単なる価格競争には走らない、という姿勢を示したものだ。代表取締役社長の三竹 兼司氏とネットワークサービス事業部長の三浦 信治氏は、「どんぐりの背比べ」と評して、価格面ではあまり他社と差がないことを率直に認めつつ、関連するサービスで差別化を図ると説明。ニフティとして、クラウド基盤、WebサービスやISPを提供・運用してきた実績もあり、後発と認識しているものの、価格はもちろん、品質、サポート面でユーザーへアピールしていくという。
三竹社長は、IoT(モノのインターネット)の進展を踏まえて、ニフティ全体として取り組む姿勢を示しつつ、今回のNifMoは個人ユーザー向けに回線を提供するということで、これまでになかった取り組みと語る。なお、NTT東西の光コラボレーションモデル(サービス卸)にも意欲を示し、モバイル、固定の両方で独自性のあるサービス作りに挑む格好だ。