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「みずほ楽天カード」、12月3日スタート 楽天市場で3%還元

 楽天カードとみずほ銀行は、提携カード「みずほ楽天カード」を12月3日から提供する。年会費は永年無料。

左=楽天グループ 三木谷浩史会長。右=みずほフィナンシャルグループ 木原正裕社長

楽天市場なら3%還元

 引き落とし口座をみずほ銀行とするカードで、利用で1%の楽天ポイントが付与されるほか、楽天市場では3%を還元する。「みずほマイレージクラブ」の「うれしい特典」の対象。ATM利用手数料や振込手数料が無料になるなどの特典を受けられる。コンビニATM手数料無料は月2回までで、年間で100万円以上のカード利用があれば、月3回までとなる。

 国際ブランドはVisa。Visaのタッチ決済と楽天Edyを利用でき、海外旅行傷害保険が2000万円まで付帯する。キャッシュカード機能はない。みずほマイレージクラブでは、来春以降にリニューアルを予定しており新ポイントサービスでの連携などが予定されているという。

デジタルと対面のメリットを活かし強力

 14日、楽天グループとみずほフィナンシャルグループは記者会見を開き、提携の意義を説明した。

 みずほフィナンシャルグループの木原正裕社長は、金融や決済のデジタル化が進展するなかでネット銀行や証券会社が存在感を高めるなかで「デジタルに進むほど対面の効果も出てくるだろう」と述べる。対面でのやり取りで豊富な経験を持つみずほとデジタルの世界で強力な経済圏を築く楽天と手を組むことで、さまざまな展開が望めるとした。

 木原社長は「デジタルと対面は共存しうる。デジタルで全部できるという人もいれば相談したいという人もいる」と話す。「楽天証券のユーザーでも資産が増えてくれば相談したいという方も、銀行口座を2つ持つ人もいる」として、デジタルと対面は競合するものではないと説明した。

 三木谷会長は「我々が取れていない信用創造の機会はたくさんあると思う。法人カードのニーズが高いので、協力して拡大していきたい」と話したほか「楽天ペイ」での協業の可能性も大きいと語り「オンラインでは強いがリアルマーケットでは、それほど支店もないものの、対面で話したいという人も多い。大きなシナジーがあるのでは」とみずほFGとの提携に期待感を示した。

 みずほFGは楽天証券に出資した過去もあり今回、提携するに至った。その第一弾が12月から始まる「みずほ楽天カード」となる。みずほFGのオリコも提携に含まれており、従来の個人ローン審査よりも手軽に申し込め、多様な返済方法を実現できるAI活用の「性能規定与信」を楽天市場に提供する。これにより楽天市場とオリコ双方の利用増を見込む。

 また、同じく提携のなかに含まれるユーシーカードでは、法人分野での経験を活かして、新たな法人カードの提供などの構想が示された。楽天市場に出店する事業者を中心に据えたサービスという。今後、インフラの共同利用や新たな決済手段の共同開発なども視野に入れる。

最大1万3000ポイント付与のキャンペーン

 みずほ楽天カードの提供を記念して12月3日~12月23日まで「みずほ楽天カード誕生記念キャンペーン」を開催する。

 期間中に新規入会すれば2000ポイントが、実際にカードを利用すれば6000ポイント(期間限定)が、みずほ銀行の口座を設定しカードを利用すれば5000ポイントの合計1万3000ポイントが付与される。

 加えて2枚目のカードを申し込んで利用すれば1000ポイント(期間限定)、みずほ銀行の口座を設定し、カードを利用すれば2000ポイントの合計3000ポイントが付与される。