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「Pixel Watch 3」、スポーツ医学に基づく新たな機能とは

 グーグル(Google)は、スマートウォッチの新製品「Pixel Watch 3」について、スポーツ医学に基づく新たな機能を紹介している。

 Pixel Watch 3は、日常生活による体の回復状態を把握するための新たな「デイリー・レディネス(Daily Readiness)」アルゴリズムに加え、「カーディオ・ロード(Cardio Load)」「ターゲット・ロード(Target Load)」という2つの新しいツールを搭載している。

 こうした新機能を開発したチームは、フィットネスと医療に関する深い専門知識を有している。たとえばキャシー・スピード(Cathy Speed)氏は、カーディフ・メトロポリタン大学のスポーツ医学および人間能力学の教授であり、Fitbitチームのシニア臨床専門医でもある。

デイリー・レディネス(Daily Readiness)

 Fitbitでは、2021年にデイリー・レディネス・スコアを導入し、体がどれだけ回復しているかを把握する方法を提供した。最初のバージョンのデイリー・レディネスでは、スコアにアクティビティ、心拍数、睡眠データが組み込まれ、ワークアウトの準備ができているかどうかがアプリに通知されるようになった。

 Pixel Watch 3の発売にあたり、Fitbitチームでは、アルゴリズムをさらに微調整して、ユーザーの回復の兆候をより正確に把握できるようにしたいと考えた。

 そこで着目されたのが、Pixel Watch 3のマルチパス心拍センサー。これを活用することによって心拍数を正確に把握でき、心拍変動(HRV)と呼ばれる、心拍間のタイミングのばらつきもわかる。

 デイリー・レディネスでは、HRVや睡眠だけでなく、安静時の心拍数という新たな指標がアルゴリズムに追加されている。安静時の心拍数は、たとえば病気などによる長期的な影響を示すことで知られ、より包括的な体の回復状況の把握が可能になった。

カーディオ・ロード(Cardio Load)とターゲット・ロード(Target Load)

 人々がトレーニングをよりよく理解し、どの程度の負荷をかけるべきかを把握できるようにするために、カーディオ・ロードとターゲット・ロードが機能として追加された。

 Fitbitアプリのデイリー・レディネスの隣に表示されるカーディオ・ロードは、活動中のタイミングなどで心臓がどれだけ激しく動いているかを把握するのに役立つ。活動履歴に基づいてトレーニングの状況も示され、トレーニング不足・過多かどうかもチェックできる。

 ターゲット・ロードでは、最近の心臓負荷やトレーニング状況、準備度に合わせて、その日にどの程度の運動をするべきかの推奨値が示される。