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顔認証で国際線に乗れる「Face Express」、スマホアプリで事前登録する実証実験

 日本電気(NEC)、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、成田国際空港は、顔認証を活用して航空機に搭乗する「Face Express」の利用に必要となる個人情報の登録を、オンラインチェックイン時にスマートフォンのアプリで行う実証実験を、3月25日~3月28日まで成田空港で実施した。

 実証実験の結果、モバイルアプリの利用が空港内での利便性および「Face Express」の利用率向上に寄与することが確認できたほか、「Face Express」の利用によって空港内の手続にかかる時間が大幅に短縮できることが確認できたという。

 実証実験に用いたモバイルアプリは、ANAとJALのアプリと連携することで、オンラインチェックインと「Face Express」の個人情報登録をワンストップで実現した。これまで、空港内に設置された専用端末で操作が必要だったが、これが任意の場所やタイミングで登録可能となることで、チェックインの所要時間短縮や空港スタッフの業務負担軽減が期待できる。なお、登録した個人情報はモバイルアプリで旅客本人が管理し、次回以降の搭乗にも利用できる。

 実証実験は、約150人が参加し、参加者が実際にモバイルアプリを操作して「Face Express」の利用登録を行い、手荷物預入、保安検査場入場、搭乗ゲート通過など一連の搭乗手続きを体験する形式で実施された。

 実験後のアンケートでは、参加者の98%が「本モバイルアプリは有用であり、利用したい」と回答したという。「Face Express」を使用しない場合の手続きと比較し、自動チェックイン機の操作は所要時間が半減、受託手荷物の預入では搭乗券とパスポートを取り出してかざす手順が不要となるため、従来の約3分の2へと、所要時間が大幅に短縮された。一方、モバイルアプリについては、細かなユーザーインターフェイスの改善や、アプリへの誘導方法について課題が見いだされたという。