ニュース

「TVer」でユーザーデータの“不適切な取扱い”、iOSアプリの不具合で

 TVerは、「TVer」のiOSアプリの不具合により、一部のユーザーの意思に反してデータを外部に提供する事象が発生したことを明らかにした。氏名や住所、メールアドレスなど、特定の個人を識別する情報は含まれていないとしている。

 iOSアプリについては修正版がリリースされ、不具合は解消された。

 4月3日以降にリリースされたiOSアプリにおいて、ユーザーがプライバシーポリシーに再同意すると、データ管理項目のオプトアウト設定が書き換えられるバグが含まれていた。バグが含まれることについて、TVerでは「アプリ開発上の人的ミス」としている。

 4月3日にリリースされたiOSアプリ v5.1.14にバグが含まれていた。10月10日にプライバシーポリシーの改定を掲出してユーザーの再同意を取得したが、それ以降、iOSアプリでのみデータ提供の拒否数が減少していることを検知。調査がスタートし、不具合の発見に至った。

 外部提供されたデータの項目は、生年月や郵便番号、性別など。iOSアプリの不具合の影響を受けた端末の総数は約45万端末で、そのうち、事象の対象となるTVer IDを登録したユーザー数は約8.9万件。

 データの提供先となった企業の属性は、TVerが「コンテンツ提供パートナー」「調査パートナー」「広告配信事業者」と定義する放送局や広告会社、調査会社、広告配信事業を行う会社。

 現在は、再同意による不具合が発生する前のオプトアウト状態に戻す対応が始まっており、10月28日6時までにすべての対応が完了する予定。10月27日10時ごろ、アプリ起動時に修正版バージョンの利用を必須とする設定変更が実施される。

 対象となるTVer ID保有ユーザーには、メールで案内される。また、TVerでは、ユーザーからの質問に答える問い合わせフォームも用意。再発防止に向けた取り組みを進めていくとしている。

今回外部提供されたデータの項目
  • 端末識別子(単体での個人情報ではない)
  • 視聴エピソード識別子
  • 視聴時間
  • デバイス種別情報(iOS、Android、FireTVなど)
  • 撹拌された端末識別子
  • 広告視聴時間(=本編視聴時間)
  • 生年月
  • 郵便番号
  • 性別
  • 興味関心