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ソフトバンク、法人向けにスライシングで最適化する「プライベート5G」

 ソフトバンクは、企業や自治体など向けにネットワークスライシングを活用した5Gマネージドサービス「プライベート5G」の提供を開始した。

さまざまなニーズに応える

 プライベート5Gは、ユーザーのニーズにあわせて個別にカスタマイズされた5Gネットワークを提供する仕組み。ユーザーはネットワーク構築・運用のコストをかけずに、工場の無線化や遠隔操縦などで求められるアクセス集中時の影響をおさえた通信が可能になる。

 5G SAの特長でもある、ネットワークを仮想的に分割して通信品質を確保する「ネットワークスライシング」により、用途に応じて最適なリソースを割り振る。コア設備を東京と大阪に分散配置することで、冗長性を確保した。ソフトバンクの「SmartVPN」や「OnePort」など閉域接続サービスと連携し、安全かつ柔軟なネットワーク設計が可能とする。今後はMECの展開も予定されている。

 当初は広く一般のユーザーに向けられた、パブリック5Gの設備や電波を共用する「共有型」で提供される。ユーザーの敷地に専用の基地局や設備を設置する「専有型」は、2023年度中にも提供される見込み。同社ではプライベート5Gを通じて、工場やビルなどの設備の制御(OT、Operational Technology)の高度化、ITとの連携で産業のDXを推進するとしている。

プライベート5G対応のルーターも

 プライベート5G対応端末として、シャープのモバイルルーター「SH-U01」が発売された。

 Sub6帯に対応するアンテナを搭載。5G SAに対応し、下り最大約2.1Gbps、上り最大113Mbpsでのデータ通信に対応する。Wi-Fi 6にも対応しておりタブレットやノートパソコンなどを最大で16台まで同時接続でき、USB 3.0によるテザリングや同梱の充電クレードルで有線LAN接続(1000BASE-T)での通信にも対応する。

 本体の大きさは約108×74×15.7mmで重さは約166g。約2.4インチ(QVGA)のTFT液晶ディスプレイを備える。USB Type-Cポートを搭載しており、バッテリー容量は約4000mAh。バッテリー劣化を抑制するため、実際に利用できる容量は約2500mAhとしている。

 ソフトバンクによると今後、住友電気工業が開発中の産業用5G端末もプライベート5G対応端末として取り扱う予定。