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NTTの黒電話が国立科学博物館の「重要科学技術史資料」に

 NTT技術史料館が所蔵するアナログ電話機(黒電話)3機種が、13日、国立科学博物館の「重要科学技術史資料」に登録されることになった。

 今回登録されるのは、「4号自動式卓上電話機」、「600形自動式卓上電話機」、「601形自動式卓上電話機」の3機種。これらのアナログ電話は、NTTの前身である電気通信省や電電公社時代に日本独自の技術開発を進めて実用化したもの。

4号自動式卓上電話機

 戦後復興期の社会活動を支えた電話機で、1950年に誕生。これまで粗悪であった音響部分を徹底的に研究して、抜本的に改良することで、当時の最先端と言える優秀な通話品質を実現したという。流線形のデザインも特徴の一つ。

600形自動式卓上電話機

 高度成長期の大量需要にこたえた電話機。初めて電気回路にプリント配線板を導入するなど、電話機回路を見直したほか、送受話器やダイヤル、筐体などの研究が進められ、信頼性や量産性を高めたという。

601形自動式卓上電話機

 高度成長後のオイルショック時代に対応した電話機。省資源化や将来の需要減を考慮して、手作業による組み立てを前提とした実装構造を採用したほか、音声明瞭度や通信音量に関わる国際規格を満たすなど、世界市場も視野に入れていたという。