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ソフトバンク、独自基準点データ活用のためのコンソーシアムを設立

 東北大学大学院理化学研究科、ソフトバンク、ALESは、「ソフトバンク独自基準点データの宇宙地球科学用途利活用コンソーシアム」を8月に設立したことを発表した。

 本コンソーシアムでは、ソフトバンクが設置しているGNSS観測網のデータに関して、地震や気象などの地球科学分野における活用方法を検証するほか、新たな地球科学を創成することを目指すとしている。

コンソーシアム設立の背景

 自然現象の研究などを目的としてデータを活用するため、現在、国土地理院がGNSS観測網として全国約1300カ所の電子基準点を運用している。一方で、ソフトバンクは全国3300カ所以上の独自基準点を設置して運用を行っている。

 東北大学大学院理学研究科の検証の結果、ソフトバンクの独自基準点は、国土地理院の電子基準点を補完する存在として機能することが明らかになった。

 本コンソーシアムの活動により、自然現象に対する理解が深まるとともに、自然災害の高度な予測が可能になるなど、防災や減災に貢献することが期待できるという。

 ソフトバンクとALESは、GNSS観測データや測位技術を提供するほか、コンソーシアムにおける研究成果に基づき、産学官の連携による防災・減災利用の提言や、事業化の検討などを行う予定としている。