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DNPら3社、NFCタグ活用の新決済サービス――渋谷区のデジタル地域通貨に導入

 大日本印刷(DNP)、JCB、デジタルガレージは、渋谷区デジタル地域通貨事業に対し、NFCタグを活用した非接触型の新決済サービスを提供する。

 渋谷区デジタル地域通貨事業は、2022年中に開始される予定。

 NFCタグとは、「近距離無線通信技術(NFC: Near Field Communication)」に対応した非接触型のICタグで、スマートフォンをかざすだけで情報を読み取れる。

 本サービスでは、店舗に設置されたNFCタグにスマートフォンをかざすとWebブラウザが起動し、表示された画面で決済を完了できる。

 決済方法は、ユーザーが決済金額を入力するものや、表示されたメニューや商品から選択するものなどがある。スマートフォンに登録している支払い方法を使うため、店頭でカードを財布から出したり、決済アプリやカメラを探して起動したりする必要がなくなる。

 また、DNPの「DNP NFCタグ認証プラットフォーム」を利用し、タグの複製、URL情報の改ざんや二次使用などによる偽造防止と不正使用防止を実現しているという。

 加盟店のNFCタグサービス導入のメリットとしては、決済専用端末を用意する必要がない点や、サービス利用料が無料である点が紹介されている。NFCタグ、店頭掲示物などサービス開始に必要なものは無料で提供される。

 店舗での負担はクレジットカードの決済手数料のみ。また、店舗で情報を見るためのタブレットやスマートフォンなどの情報機器の用意が必要になる。

 また、ブラウザの表示内容をカスタマイズできる。そのため、店舗ごとにメニューを設定し、NFCタグを読み取ったユーザーのスマートフォンに各店舗専用のデジタルメニューを表示させられる。

NFCタグサービス概要
取り扱い決済手段Apple Pay、Google Pay
登録により利用可能なカードブランドJCB、American Express
※渋谷区デジタル地域通貨事業においては同通貨での決済機能のみ提供(2022年中開始予定)
利用可能スマートフォンNFCリーダーを搭載したスマートフォン
iPhoneの場合、iPhone 7以降、iOS 14.1以降
支払い形式メニュー選択型、金額入力型、金額固定型
店舗管理機能にてNFCタグ毎に選択可能
店舗管理機能(アプリ)決済完了Push通知音 / 売上実績CSVダウンロード
メニュー設定 / 注文提供ステータス管理 / 代理注文登録 など
店舗管理機能利用可能端末Android OS搭載のタブレット端末またはスマートフォン
※iOSは2022年中対応予定
サービス利用料負担無料(NFCタグ、店舗管理アプリ、店頭POPなどを提供)

渋谷区デジタル地域通貨事業について

 渋谷区デジタル地域通貨事業は、同区独自のデジタル地域通貨を導入することで、商店街などの活性化支援を図るもの。

 キャッシュレス決済アプリ「ハチペイ」と、コミュニティコインアプリ「まちのコイン(コイン名:ハチポ)」の2種類のアプリが用意され、2022年内に導入が始まる予定となっている。