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知的・発達障害の子どもが1人でバスに、アプリで手順表示――ソフトバンクと香川大

 ソフトバンクと香川大学は、知的障害や発達障害のある子どもが、スマートフォンアプリを活用して1人で路線バスで通学する実証実験を7月4日に実施した。

 ソフトバンクが提供するアプリ「アシストガイド」を活用。同アプリは困りごとを抱える子どもの日常生活や社会活動を支援するというもので、今回は乗車すべきバスや支払い方法、乗降ボタンの操作などを表示した。

 これにより、1人では公共交通機関を利用できなかった知的・発達障害を持つ子どもが、通常運行している香川県高松市内の路線バスで、高松駅と養護学校間を1人で移動できたという。

 知的・発達障害を抱える人は、普段と違う環境で不安を感じたりパニックになったりすることがあり、1人で公共交通機関を使うことが難しい。外見から判断が難しい知的・発達障害者は、身体障害者と異なり公共交通機関で周囲からのサポートも不十分という実態があり、安心して利用できる環境づくりが求められているという。

 両者は今後、今回の実験で得られた成果を踏まえてアシストガイドの機能拡充を推進。知的・発達障害のある子どもが1人で公共交通機関を利用する不安を払拭し、就学や就職、生活の質向上につなげていくとしている。