ザッカーバーグ氏が開発中のVR技術をチラ見せ

　メタ（旧フェイスブック）CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、同社が開発中のVR技術のプロトタイプを公開した。

プロトタイプを前にするザッカーバーグ氏。フェイスブックより、以下同

　ザッカーバーグ氏のフェイスブックアカウントで公開されたもの。同氏は次世代のVRデバイス開発の一環として取り組んでいる、4つの技術を示した。

　ひとつは網膜並みの解像度。リアルさを追求するには、1度あたり約60ピクセルの解像度が必要という。今回示されたプロトタイプ「バタースカッチ」では「Rift」や「Meta Quest 2」に比べてよりはっきりと、視力検査の文字が読める様子が見て取れる。

左＝Rift、中央＝Meta Quest 2、右＝バタースカッチ

　加えて焦点深度も重要という。VR空間では遠くのものや近くのものにもフォーカスできる必要がある。同社が開発中の技術「ヴァリフォーカル」（VARIFOCAL）では、物体の距離に応じて焦点を合わせられ、近くのものを見ると背景がボケ、遠くを見ると焦点が合うといった現実に近い体験が再現されている。このほか、光学的な歪みを人間には知覚できないほどの速度でソフトウェア的に修正しているという。

バリフォーカルのデモ

　さらにHDRにより自然な明るさを表現する「スターバースト」や軽さ、薄さを追求したプロトタイプ「ホロケーキ2」をザッカーバーグ氏自身が装着する様子も公開された。

歪みの解消に向けたプロトタイプ

「スターバースト」の実機

「ホロケーキ2」の実機

　ザッカーバーグ氏は、「まだ道のりは長いですが、今後数年のうちにこれらの技術を製品化できると思うと楽しみです」とコメントした。