KDDI、福島県ハイテクプラザと5Gがロボット遠隔制御に与える影響を検証

　KDDIと福島県ハイテクプラザは共同研究契約を締結し、2022年6月下旬から、混雑時や電波が届きづらい場所での5G通信品質がロボット遠隔制御にどのような影響を与えるか検証する実証実験を行う。

　福島県ハイテクプラザの拠点（福島県郡山市）で実施する。

　実験では、福島県ハイテクプラザが保有する自律走行ロボットに搭載されているセンサー群のデータを5Gでリアルタイムに遠隔制御部へ送信し、データ処理を行う。

　また、繁華街の混雑時や山間部の電波が届きづらいエリアなどのさまざまな場所・条件の通信環境を再現できる5Gエミュレーターを使用する。これにより、5Gを用いたロボット遠隔制御の定量的な評価が可能となる。

　さまざまな5Gの模擬通信品質下で、帯域や遅延の変化によるロボットからのデータの送受信量や送受信タイミングの変動が、どのようにロボットの挙動や動作などへ影響するかを確認する。

　実験の結果を受け、福島県ハイテクプラザでは、2024年頃までに、インフラ・ビルメンテナンスの指定点検箇所に自律的に移動でき、外観検査や異音検出をする点検ロボットの開発を目指すという。