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ドコモ、AWSと自社仮想化基盤のハイブリッド環境で5Gコアネットワークを動かす技術検証

 NTTドコモとNECは、Amazon Web Service(以下、AWS)を活用し、NECの5Gコアネットワークのソフトウェアを、AWSの低消費電力なクラウドサービスと、ドコモの自社仮想化基盤のハイブリッド環境で動作させる技術検証を3月1日に開始した。

技術実証の構成と検証項目の概要

 今回の検証では、AWS上の5Gコアネットワークとドコモの自社仮想化基盤上の5Gコアネットワークを協調動作させ、通信事業者で活用していくための可用性や運用性を検証する。加えて、クラウドに最適化された、より拡張性に優れた構造・構成を持つ5Gコアネットワークのプロトタイプを開発し、技術検証を行う。

 今後は、5Gコアネットワークだけでなく、その他のネットワーク装置において、今回検討する構造・構成や検証で得られた知見を応用し、ネットワークの柔軟な配備や信頼性の実現を目指すという。たとえば、突発的なイベントの際に、自社仮想化基盤に加えて、クラウドにも5Gコアネットワークを自動構築し、つながりやすさを向上させる運用などを想定している。

 また、5GコアネットワークをAWS上に配置することに加えて、AWS Outpostsなどを含めた柔軟な配備形態について、検討・検証する。

 今回の検証では、AWSの低消費電力で高いコストパフォーマンスを実現するGraviton2プロセッサで5Gコアネットワークを動作させるため、環境に配慮した持続可能な社会にふさわしい、省電力なネットワークの提供が期待される。

 NTTドコモは、5Gコアネットワークなどが動作する自社仮想化基盤環境を提供し、可用性や運用面の検証項目について、通信事業者観点で立案するなど実証を主導する。

 NECは、Graviton2で動作する5Gコアネットワークソフトウェアを実証実験に提供する。また、ハイブリッドクラウド構成での5Gコアネットワーク構築、実験をサポートする。

 AWSは、低消費電力で優れたパフォーマンスを実現するGraviton2プロセッサを実験環境として提供する。また、AWS上での5Gコアネットワーク構築をサポートする。