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ソフトバンクの農業AI、カルビーポテトに導入――ジャガイモの収穫量が最大1.6倍に
2022年2月17日 00:00
ソフトバンクの農業AIブレーン「e-kakashi(イーカカシ)」が、カルビーポテトによるジャガイモ栽培の実証実験に導入された。「e-kakashi」の活用により、ジャガイモの収穫量を最大約1.6倍へ増やすことに成功した。
農業AIブレーン「e-kakashi」と、実験の背景
農業従事者向けのサービス「e-kakashi」では、IoTセンサーやAI(人工知能)の活用により、最適な栽培方法を提案する。
同サービスを今回導入したカルビーポテトは、カルビーの子会社として、ポテトチップスなどの原料となるジャガイモの調達を担当。近年、北海道の一部地域では、気候変動の影響でジャガイモの収穫量が減少するケースがあったという。
そこで同社は、約3年前からデータを活用した栽培に取り組んでいる。今回はその一環として、北海道地区のほ場で「e-kakashi」を用いた実証実験が実施された。
実験の概要
実験の主目的は、干ばつなどの環境下を想定し、かん水の最適化を検証すること。
実験では、降水だけで水分を補うほ場「慣行区」と、データ活用により最適なタイミングでかん水作業を行うほ場「試験区」を設定した。そのうえでそれぞれに「e-kakashi」を設置し、さまざまなデータを集めた。
「慣行区」ではデータのモニタリングのみが実施された一方、「試験区」では最適なかん水作業のタイミングを生産者のスマートフォンに通知し、作業の実施などを促した。