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クアルコム、5GとWi-Fiで7GHz帯まで対応のRFフィルター技術発表

2022年後半に商用製品が登場予定

 米クアルコムの子会社クアルコム・テクノロジーズは、「Qualcomm ultraBAW(Bulk Acoustic Wave) RFフィルター」技術を発表した。

 RFフィルターは、携帯電話が送受信に使用する様々な周波数帯から無線信号を分離するもので、同社が新たに発表したRFフィルターは、5GとWi-Fiの両方が7GHz帯までの高い周波数にアクセスでき、高周波数帯で高いRF性能を発揮するという。

 7GHz帯へのアクセスが可能となることで、次世代のモバイルデバイス、ラップトップ、自動車、IoT、産業用アプリケーションなどの多数のソリューションやデバイスで5GとWi-Fiの共存の恩恵を受けられ、屋内・屋外ともに性能と電力効率が向上する。

 今回新たに発表したRFフィルターは、過去に発表した「Qualcomm ultraSAW」が提供する性能を拡大・拡張するもので、ultraSAWは600MHz帯から2.7GHzのローバンド周波数帯をカバーし、ultraBAWは2.7GHzから7.2GHzをカバーする。

 ultraBAWは、最大300MHz幅の広い帯域チャネルや、5GとWi-Fiネットワークの共存をサポートするため、ダウンロードとアップロードを高速化できる。

 サポートする周波数を従来の2.7GHzから7.2GHzに拡大することで、5GHz帯やWi-Fi 6E、さらに将来のWi-Fi規格として採用された6GHz帯を含む重要なWi-Fiの周波数帯をサポートする。ultraBAWの技術を搭載するデバイスでは、特に通信速度と位置情報サービスの精度が向上するという。

 同社は、ultraBAWの技術を、パワーアンプモジュール、Wi-Fi、ディスクリートフィルターなどの製品に統合している。ultraBAW技術による製品は、既にサンプル出荷中で、同技術を製品を搭載した商用デバイスは2022年後半に発売される見込み。