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VIE STYLEとKDDI、音楽ライブで「観客の脳波を活用」する実証実験

 VIE STYLEとKDDIは、脳科学とITを組み合わせた「ブレインテック」を活用した実証実験「Brain Music Experiment "Chills Test"(ブレイン ミュージック エクスペリメント "チルズ テスト")」を1月25日~3月31日に実施した。

 本実験は、エンターテインメントの分野において、観客の精神状態にあわせて最適な音楽や映像などのコンテンツを提供することを目的に行われた。

 「Brain Music Experiment "Chills Test"」では、以下の2種類の実証実験が行われ、どちらもVIE STYLEが開発したイヤホン型脳波計「VIE ZONE」が使用された。

「VIE ZONE」
実験1.音楽による脳の反応をライブの映像演出に活用
実験参加者ゲストDJ 田中知之(FPM)
リスナー 4名
装置VIE ZONE(イヤホン型脳波計、アプリ)
DJ サウンドシステム
VJ(ビデオジョッキー)大型の映像装置
実施内容DJイベント中の脳情報を映像演出に利用し感情を共有する
解析方法脳波(EEG)をFFTして周波数に変換、背後のモニターに写し共有
ARオブジェクトを脳波 (EEG) 信号と同期して生成
結果感動やリラックスなどの脳の反応を映像演出として観客とアーティストで共有することで、歓声や拍手に加えた新たなライブ体験の可能性が示された。
実験1の様子
実験2.音楽と瞑想によるリラックス状態の可視化
実験参加者ヨガや瞑想を普段から行う男女50名
装置VIE ZONE(イヤホン型脳波計、アプリ)
実施内容瞑想(閉眼で深呼吸)を行いながら音楽を聴く
1曲目:一般的なヒーリング曲(5分)
2曲目:ユーザーが好む癒される曲(5分)
3曲目:ユーザーが嫌いな癒されない曲(5分)
+瞑想を伴わない音楽の聴取・無音下の安静状態
上記の5条件実施後、リラックス度を5段階で評価
解析方法1:ユーザー主観解析(リラックス度5段階)
2:脳波のパワー値(FFT)
3:機械学習による脳波からのリラックス度分類
結果好きな音楽を聴きながら瞑想をすることは、よりリラックス効果を感じるのに有益であることが示された。
実験2の様子

 両社では、実験を通じて「ブレインテック」を活用した新たなエンターテインメントやヘルスケアサービスが実現する可能性が示された、と分析。

 今後はリラックスやマインドフルネスの分野においても、実証実験を行い、スマートグラスにも対応したアプリの開発を進めるという。

【「Brain Music Experiment "Chills Test"」の実証実験の様子】