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アンカーが新製品発表会、ポータブル電源やオーディオ関連など拡充

 アンカー・ジャパンは25日、「Anker Power Conference 21 Spring」を開催した。

さまざまなカテゴリーで新製品を投入

 アンカー・ジャパン 取締役COOの猿渡歩氏からは、今後発売予定の新製品が紹介された。

アンカー 猿渡氏

充電関連製品

 5月25日から順次、独自の新技術「Anker GaN II」を搭載した充電器「Nano II」シリーズが順次発売されるほか、Apple Watch用の充電器などが6月にも発売される。

 ワイヤレス充電関連ではこのほかにも、装着したままMagSafeアクセサリーが利用できる「Magnetic Silicone Case for iPhone 12 & 12 Pro」が2290円で6月17日に発売される予定となっている。

Magnetic Silicone Case for iPhone 12 & 12 Pro

 また、同じくiPhone 12シリーズ用のMagSafe対応モバイルバッテリー「PowerCore Magnetic 5000 7.5W」が4490円で9月ごろに発売される。最大7.5Wの充電出力で、厚さは約11mに抑えられている。

PowerCore Magnetic 5000 7.5W

会議用スピーカーやドッキングステーション

 新型コロナウイルスの影響で需要が急増するテレワーク関連製品についても新たにラインアップが加わる。

 会議用スピーカーフォン「PowerConf S500」は、高い集音性能とノイズキャンセリングにおりクリアな通話を実現。エコーキャンセルや残響抑制により通話相手にストレスを与えにくいとするほか、本体を2つ用意してリンクモードにすることで、広い会議室でも利用できるという。

 価格は2万4980円で8月上旬にも発売される見込み。

PowerConf S500

 加えて、ドッキングステーションの最上位モデル「PowerExpand Elite 12-in-1 Thunderbolt 4 Dock」と「PowerExpand 5-in-1 Thunderboldt 4 Mini Dock」が秋頃を目処に3万4990円と2万2900円で発売される。

PowerExpand Elite 12-in-1 Thunderbolt 4 Dock
PowerExpand 5-in-1 Thunderboldt 4 Mini Dock

ポータブル電源も

 また、ポータブル電源にも注力していくという。2011年に発生した東日本大震災から10年の今年、災害対策用品としてはもちろんキャンプ人気の高まりを受けて、需要が伸びているという。

 新機種として1200Whの大容量と最大1500Wの出力を持つ「PowerHouse III 1200」が2021年冬頃の発売予定となっている。価格は未定。本体への急速充電に対応し、およそ1.5時間で満充電になるほか、2000回以上繰り返し使用できるという。

 このほかソーラー充電器「PowerSolar 3-Port 100W」も8月下旬に2万9800円で発売される。最大出力は100Wでポータブル電源の充電へ最適としている。内蔵スタンドと専用の日時計で太陽への角度や向きを簡単に調整できるという。

オーディオ製品も拡充

 オーディオブランドであるSoundcoreからは、新たにアプリからの操作やワイヤレス充電に対応した完全ワイヤレスイヤホン「Liberty Neo 2」が25日から発売された。

 このほかにも、周囲の環境に合わせて強さを変えて音楽への没入感を高める「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載する「Life P3」が9900円で、ワイヤレスでも高音質を実現するコーデック「LDAC」に対応したヘッドホン「Life Q35」が1万990円でともに7月中旬頃に発売される。

Life P3
Life Q35

スマート家電やプロジェクターでは

 スマート家電ブランドのEufyからはロボット掃除機の「RoboVac G30 Hybrid」が発売された。価格は3万4800円。埃の吸引だけではなく、本体に水をセットすることで水拭きにも対応。新たに「スマート・ダイナミック・ナビゲーション2.0」を搭載することで、より正確に位置や方向を検知する。

RoboVac G30 Hybrid
裏面

 また、Nebulaブランドからは初のストリーミングデバイス「4K Streaming Dongle」が7980円で9月頃に発売される。Android TV 10.0を搭載。話しかけるだけのかんたん操作に対応しており、4K/75fpsの出力に対応。HDRによる鮮明な映像でコンテンツを楽しめる。

4K Streaming Dongle

ChiNextへ上場

 発表の場に登壇したアンカー・ジャパン 代表取締役の井戸義経氏は、2020年の同社の取組みや状況について説明。

アンカー 井戸氏

 2020年は、アンカーグループにとってひとつの節目になったという井戸氏。中国にある本社であるAnker Innovationsが深セン証券取引所の新興企業向け市場のChiNext(チャイネクスト)に上場したためだ。

 公募価格に対して、初日の終値は2倍ほどを記録するなど順調な滑り出しを見せたという。初日取引の終値ベースの時価総額は9132億円に達した。

スマート家電が躍進

 グローバルでの売上は、1450億円。成長率は前年比で40%増と上場1年目の業績は好調な様を見せた。日本市場における売上高は212億円で前年比60%増とグローバルの中でももっとも高い成長率を見せたという。

 販路別の成長率としては、オンラインでは前年比50%超、リアル店舗などでも75%超となった。セブン-イレブンでの取扱や直営店の新業態、Anker Store Selectなどが牽引したという。

 売上の内訳としては、充電関連製品がおよそ50%。オーディオがおよそ34%、スマート家電が16%ほどという。充電関連が70%を占めていた2019年と比較すると、変化が見られる。

 これを井戸氏は「大きな社会変化に対応し、ユーザーニーズに正しく答える製品を提供し続けた結果」と語る。

 製品カテゴリー別でみると、充電関連製品の伸びが10%程度であるのに対して、オーディオは140%超、スマート家電は230%超と社会変化の中でニーズが高まった製品の伸びが顕著だった。中でもスマートプロジェクター「Nebula」が成長ドライバーとなったという。

 また、研究開発に関連する人材も1000人を越したほか、知的財産権は750以上に登るという。知財権に占める割合が多いのは充電関連技術というが、オーディオ関連についても積極的な研究開発を行っているとアピールする。

独自技術の「GaN II」

 アンカーは、そうした研究開発の成果のひとつとして新たな独自技術「Anker GaN II」を発表した。

 同社では、民生品の充電器としてはじめて窒化ガリウム(GaN)を採用した。今回のGaN IIでは「GaNの保つ力をさらに引き出し、従来よりもさらに高性能な充電器を生み出す」という井戸氏。

 GaN IIでは、電源ICと回路設計に着目して改良した。これにより、内部基板部品の省サイズ化、電力変換効率の向上、放熱性の向上、ノイズの抑制といったメリットを実現できるという。

 回路に電気を通す・止める周期(スイッチング)高速化することで、1周期あたりの電力を小さくし、それを蓄えておくコンデンサーなどの電子部品も小型化する。これにより充電器自体のコンパクト化につなげられるという。

 これを実現するために、米Power Integrations製の電源IC「InnoSwitch 4」と「InnoSwitch Pro3」を採用し、独自のチューニングを施した。

 スイッチング周波数を高めることで発熱やノイズが増大するリスクがあるが、GaN IIでは、独自の「PCBA 3D スタッキング」という技術を用いて、解決を図っている。

 これは、通常1つや2つ程度にまとめられる熱源となる部品を3つ以上の基盤に分割。これはデッドスペースの減少にも寄与する。また、同時に内部空間に放熱剤も注入することで外部に熱を放出しやすくするというもの。

 加えて、熱を抑える工夫として回路構成の最適化や電子部品・電源ICの効率改善により電力変換効率を向上している。さらに、回路配線や部品配置の最適化によりノイズを抑えているという。

 こうした独自の技術により高い安全性を実現しつつも、コンパクト化・高出力化を実現していると井戸氏。「GaN IIで充電器の新たな時代を切り拓いていく」とコメントした。