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シャオミ、スマート電気自動車事業参入を正式発表、今後10年で100億ドル投資へ

 シャオミは30日、スマートEV(電気自動車)事業へ参入すると発表した。

 雷軍CEOは、「自動車製造事業については、何年にもわたってシャオミ幹部でときおり議論されてきた。しかし取締役会の要請で電気自動車業界を真剣に研究し始めたのは今年の1月15日でした」と振り返る。

 テスラのオーナーにもなり、電気自動車のビジネスにも注目するようになったという雷軍氏は、実際にこの7~8年で、EV事業を手掛ける企業10社にも投資したという。

 1月15日の取締役会での打診には、スマートフォン事業で世界3位にまで成長したものの、まだ競争が激しい状況だ、と現実を分析したという雷軍氏は、まずは調査を開始し電気自動車生産におけるエコシステムを研究したという。

周囲の人からはシャオミがなぜスマートカーを手がけないのか、と言われても悩みに悩んだ雷軍氏は、シャオミの出発点を振り返り、10年前の設立時のような勇気や決断力、エネルギーが今もあるのか、と自問。同氏のファンにも背中を押され、自身に寄せられる信頼や期待へどう応えるか考え抜いた。

 「10年前、わたしたちは数人のスタートアップだった。これまでに多くの知恵と経験を蓄積した。そして資金もある。スマートフォンのトップ3であり、エコシステムも完成させている」

 こう述べた雷軍氏は、30日の取締役会で正式にシャオミのスマート電気自動車プロジェクトが承認されたと発表した。

 同社では、今後10年で100億米ドル(約1.1兆円)を投資する。第1段階では、100億元(約1679億円)を投ずる。

 雷軍氏は「高品質のインテリジェント電気自動車を使用して、世界中のユーザーにユビキタスなインテリジェントライフを楽しんでもらいたい」と意欲を見せた。