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ブラウザーアプリ「Smooz」で意図せずに閲覧情報などが送信される恐れ

 アスツールは、同社製Webブラウザー「Smooz」の配信を停止した。同アプリをめぐっては、Web上で情報がアスツールのサーバーへ送信されているという指摘が上がっていた。

 Smoozは、AndroidとiOS向けのWebブラウザー。ジェスチャー機能に主眼をおき、片手操作のしやすさをアピールポイントとしていた。

 ユーザーからの指摘では、検索内容や閲覧情報などの個人情報を無断でアスツールへ送信していたというもので、これらはサービス利用データの提供をオフにしたり、プライベートモードにしたりした場合でも同様だったという。

 これを受け、アスツールでは同社ブログにおいて「SMOOZにおけるユーザー情報の取り扱いについて」と題した記事を12月17日に公開。

 「Smoozはおすすめ記事をパーソナライズしブラウジング体験を快適なものとするために、行動履歴や検索履歴のデータを収集しております」と個人情報の詐取を目的としたものではないことを主張。

 また、設定に関わらず情報が同社サーバーへ送信される問題については、仕様上はすべて停止しているはずだったものの「弊社側で調査をしたところ、実際には一部の情報送信が止まっていないことが分かりました」と不具合であることを認めている。

 同社ブログでは「具体的なアクション」として不具合の改修や脆弱性を抱えた機能の削除を行ったことを発表しているが、21日時点ではストア上からアプリは削除されており、旧バージョンを利用中のユーザーはアップデートができないことになる。

 このほか、Smoozに組み込まれていたはてなブックマークのAPIが商用利用を禁じるというはてな側の規約に違反していたという。

 アプリの配信停止について、同社による説明は「指摘により新たな問題が見つかったため、配信を停止した」というのみに留まっており、現時点で修正版の再配信がいつになるかなど、今後の具体的な取り組みは明らかにされていない。