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メルカリに国勢調査バッグ出品、高市総務相が取り下げ要請「厳に控えて」

 高市 早苗総務大臣は、15日の閣議後記者会見において、フリマサイト「メルカリ」で、令和2年国勢調査の調査員用バッグが転売されていたことについて、「厳に控えなければならない」とし、総務省より出品取り下げを要請したと明らかにした。

高市 早苗総務大臣

 高市総務大臣によると、国勢調査の調査員に貸与している「令和2年国勢調査 総務省統計局」と書かれたバッグが、メルカリで販売されていることを確認したという。総務省では直ちにメルカリ事務局に出品取り下げの要請を実施した。

 高市大臣は、フリマサイトへの転売は「極めて残念」とコメント。また、調査員へ貸与している用品は、国勢調査を装った詐欺や、「かたり調査」(国勢調査など、行政が行う統計調査かのような紛らわしい表示や説明をして、個人情報などを詐取すること)に用いられる可能性があると指摘。そのうえで、国勢調査の安全な実施を損ないかねないため、調査用品の売買は厳に控えなければならないとした。

 高市大臣によると、国勢調査の調査員に対しては、「調査員証」と「腕章」を必ず身につけ、調査書類を手提げ袋に入れて持ち歩くよう依頼しているという。また、調査終了後の書類も、国勢調査の手提げ袋に収納して、指導員または市区町村に提出することになっている。

 総務省では、地方公共団体と連携しながら、関係者に対して、調査用品の売買を控えるようしっかりとお願いしていくとしている。

 なお、総務省統計局によると、「かたり調査」は「統計法」において禁止されているという。違反者に対しては、未遂も含めて2年以下の懲役、または100万円以下の罰金が課せられる。