ソフトバンク、5G基地局を搭載する「"見えない"看板アンテナ」を開発

　ソフトバンク、三協立山、日本アンテナは、コンビニエンスストアなどの商業施設や駅、駐車場などに容易に設置できる5Gの基地局用に、「"見えない"看板アンテナ」を共同開発した。3社で特許を出願中。

　5Gの普及にあたり、安定した高速通信を実現するためには、小さいなサービスエリアの構築が不可欠で、その構築には多数のアンテナ設置が必要となる。

“見えない”看板アンテナ イメージ

　通常、スモールセルの構築に用いるアンテナは、建物の屋上や壁面に設置されており、設置場所や街の景観などの制約から増設が容易ではない。

　このため、以前より街の景観を損なわない「"見えない"アンテナ」の検討が行われていた。今回3社が開発した「"見えない"看板アンテナ」は、コンビニエンスストアや商業施設、駅、駐車場などでの活用を想定しているという。

　看板は、広告としての機能を優先させるために、設置場所や設置方向で制約を受けるが、同アンテナは5G基地局として、電波の放射方向を柔軟かつ容易に設定できる。また、通常の看板と同程度の工数で設置できるため、低コストかつスピーディーに5G基地局を設置できる。

　大きさは約140×130×50（mm）、重さは約400g。アンテナモジュールが看板と一体型のため、設置工事および保守が容易であり、モジュールは薄型・軽量のため広告としての機能面や街の景観にほぼ影響しない。

　ソフトバンクは、「“見えない”看板アンテナ」を用いた5G基地局の運用を、三協立山は看板アセットの提供および活用、日本アンテナは看板内蔵アンテナの開発・製作をそれぞれ担う。