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虎ノ門のKDDI DIGITAL GATEが設備拡充、5G共創を強化

 KDDIは、虎ノ門の5Gビジネス開発拠点の「KDDI DIGITAL GATE」の設備を拡充した。

 KDDI DIGITAL GATE(KDG)は、2018年に解説された東京都港区虎ノ門に位置するビジネス開発拠点。何を実現したいのかを固めるヒアリングから始まり、アイデアの実用上の課題などを洗い出し、ごく短期間でソフトウェアを制作するいわゆる「アジャイル開発」の手法を用いて数週間でのプロトタイプの具体化を実現する。

 サービス開発の他にも、製品のプロトタイプ制作が可能な5Gの実験設備やセミナーやハッカソンなども開催できるオープンスペースを備える。

 現在では、虎ノ門の他、大阪と沖縄にも開発拠点を設置しており、虎ノ門の施設と同様にサービスが受けられる。

 昨今の新型コロナ禍により、メンバーが一同に介しての話し合いなどが難しい状況の中、KDGでは、バーチャル空間上での体験ツアーを実施。実際にKDGを訪れるのと変わりない体験を可能にしている。

 今回の施設拡充では、5G共創エリアが広げられている。従来、KDGは虎ノ門ツインビルディングの西棟3Fに位置していたが、新たな施設は同ビルの東棟11Fに設けられた。

 施設内には自社のソリューション開発に役立つかもしれないデモンストレーションなどが複数用意されている。

 入り口には、対話式のホログラムが用意されている。利用者に事前に配布されるQRコードを下のスマートフォンにかざすことで、受付が完了する。受付を済ませると、奥の方からロボットが走ってきた。ボタンを押すと側面のドアが開き、人数分の水が入っている。

 デモ設備の多くは、入り口を入って右側に配置されている。今回実施されたメディア内覧会時点では、無人レジや性別・年代を識別しての商品レコメンド、AIカメラ、危険エリアへの人立ち位置監視、混雑監視などのIoTソリューションのデモが展示されていた。このデモの内容は一定期間で入れ替わるという。

立体式のデジタルサイネージ
顔から性別や年代を判定し、商品をレコメンドする。認識は数秒程度で終わる
カメラで商品を認識し、金額が表示される。ディスプレイの上で商品を動かしても正確に認識され続けた
訪問者の性別などを確認できるAIカメラ
赤いエリアに入っている人を認識し危険を警告したり人数をカウントしたりできる
立体映像を投影できる。エンタメ要素での需要が強いが、実写の人を映し出すこともできるため、遠隔地にいるキーパーソンの演説や会議の出席などにも対応できる