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シャープの2019年度決算は減収減益、新型コロナ影響

 シャープは、2019年度決算を発表。売上高は前年同期比5.4%減の2兆2712億円、経常利益は19.5%減の555億円だった。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、中国・ASEANの工場が低稼働したことに加え、小売店の営業停止など消費活動の落ち込みが影響している。

 セグメント別の売上高は、スマートライフが前年同期比4.7%減の8562億円、8Kエコシステムは11.9%減の1兆1572億円、ICTが27.3%増の3575億円となった。

 8Kエコシステムでは、8Kディスプレイやパソコンディスプレイの売上が上昇したものの、スマートフォンや車載ディスプレイは、納入先の工場の稼働停止などが影響し、売上は減少した。

 ICTでは、新型コロナウイルス感染症による在宅勤務の増加やダイナブック(Dynabook)を連結子会社化したことも大きいとしている。

セグメント別売上高(左)と営業利益(右)

 マスクの生産や、それに伴う業績への影響については、語られなかった。

2020年度の業績予想は控える

 2020年度の業績予想については、新型コロナウイルス感染症の影響が読めないことから公表を控えるとした。

 景気の先行きは不透明ながらも海外工場は順次稼働を再開させていることから、今後は社会や顧客の変化に適切に対応していきたいとした。

 また、スマートフォン事業については、販売活動の低迷が続くとしながらも、5Gについては、2020年度後半に伸びが大きくなると予想しているという。

野村氏が社長兼COOに昇格、戴氏は会長兼CEOに

 また、現在代表取締役副社長の野村勝明氏が代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)に就任予定と合わせて発表された。