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「5G×4K映像」で牛舎を見守り、KDDIなどが実験

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、KDDI、宮崎大学、北海道河東郡上士幌町、とかち村上牧場は、5Gを用いる牛舎での実験を行った。

 実験は、牛舎内で、エサを食べている最中の乳牛(つなぎ止め具で固定)を4Kカメラで捉え、5G経由で伝送しつつ、その高精細な映像からリモートで乳牛の個体識別番号をチェックした。

 実験が行われた牛舎は、より多くの乳牛を飼育できるフリーストール型と呼ばれるもの。フリーストール牛舎は、牛が内部を自由に歩き回れるとのことで、牛にとって、繋ぎ飼いよりもストレスの軽減が期待できる。また搾乳や給餌にかかるスタッフの労力も減らせるというメリットがある。

 その一方で、自由に歩き回るため、どの牛がどこにいるか個体管理が難しい。牛に対する獣医の検診や健康管理を行うには、個体管理が必要とされており、5Gと4K映像を使って、リモートで牛を識別できれば、スタッフの労力を軽減できる。

 実験では、個体識別番号が記された耳票を読み取ることができた。これにより、人手や時間をかけずに乳牛の居場所を特定できた。また乳牛の状態も、牛舎の外から確認、見守れることがわかった。