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最新のXRデバイスやクラウドファンディング製品を体験、新「渋谷パルコ」11月22日オープン

Anker、UNiCASE、任天堂やポケモンも出店

 パルコは、東京・渋谷の商業施設「渋谷PARCO」をリニューアルし、11月22日にオープンする。建て替えで一新された新たな渋谷パルコは、同社の旗艦店として、最新技術も取り入れながら文化を発信していく「次世代型商業施設」をコンセプトとしている。

 11月19日、渋谷パルコのリニューアルオープンに先がけて、報道関係者向けの内覧会が開催された。本誌では、モバイル関連の店舗や最新技術を扱う展示などを中心にその模様をお伝えする。

オンライン×オフライン、最新技術を使った買い物体験

デジタルサイネージの大画面でショッピングを楽しめる「PARCO CUBE」

 渋谷パルコでは、フロアごとに文化やテクノロジーなどのテーマが設定されていて、それぞれ異なる世界観を持った売場が展開されている。「NEXT TOKYO」と題した5階の売場では、最新技術を活用して買い物の楽しさや利便性を向上させる、デジタル化時代を意識した試みが行われている。

Anker Storeは製品体験を重視した売場構成
Nebula、Eufyブランドの製品もある
数量限定の「PowerCore 13400 Pokémon Limited Edition」
他店舗では既に売り切れ続出の人気商品だという

 5階の店舗のうち、Anker StoreやUNiCASEを含む11店舗は「PARCO CUBE」という実店舗とECサイトを組み合わせたオムニチャネルショップとなっている。各店舗10坪前後のスペースで、店頭には厳選されたおすすめ商品や限定商品が並ぶ。一方、店内に設置されたデジタルサイネージを使えば、その場にない商品も含めた豊富なラインアップから商品を探して購入でき、オフラインとオンラインのハイブリッドな買い物体験を提案する。

スマートフォンアクセサリーの「UNiCASE」
iPhoneケースなどがところ狭しと並ぶ
恒例の店舗限定商品、江戸切子の技法を使った「kiriko エアージャケット」の渋谷バージョンも販売される
ポケモンのiPhoneケース、AirPodsケースにも注目

 PARCO CUBE以外のほかにも、同フロアに「JINS」が次世代型店舗を出店している。同店舗には、「MEGANE on MEGANE」というバーチャル試着システムが新たに導入されている。

 これは、「試着のために自分のメガネを外してしまうと、新しいメガネが似合っているのかよく分からない」というジレンマを解消するアイデアで、画像処理でかけているメガネを消し、試着したいメガネのデザインを合成して見せることで擬似的に試着でじるというものだ。

「SHIBUYA XR SHOWCASE」でXRアート体験

 館内のいくつかの場所では、「SHIBUYA XR SHOWCASE」というXR技術を使ったバーチャルショーケースが展開され、XR技術を活用したアートを体験できる。

SHIBUYA XR SHOWCASE

 5階の吹き抜け部分では「Worlds end supernova」という常設展示が行われ、備え付けのVRヘッドセット(レノボのMirage Solo)や手持ちのスマートフォンを使って鑑賞できる。同作品は単なるAR映像ではなく、鑑賞中の操作によって結末が変わる「インタラクティブアート」となっている。

多数のVRヘッドセットが用意されていた

 常設展示のほかに、期間限定の展示も随時行われる。11月22日から12月下旬までは、ARマーカーを読み込むと壁面に描かれた現実のアートが拡張されてバーチャルフォトスポットが出現する「#calif SHIBUYA」が披露される。

クラウドファンディング製品のショールーム「BOOSTER STUDIO」

BOOSTER STUDIO

 1階の「BOOSTER STUDIO」は、クラウドファンディングサイトの「CAMPFIRE」が出店するショールームだ。CAMPFIREで支援を募集している最新のデジタルガジェットが展示され、実際に触れながらCAMPFIREでの出資を検討できる。

 また、ショールームの一角にはVRコンテンツアワード「NEWVIEW AWARDS 2019」に関する展示もあった。NEWVIEW AWARDS 2019にはKDDIが協賛しているということで、同社がパートナーシップを締結しているスマートグラス「NrealLight」を使ってARアートを体験できるコーナーが設けられている。

NrealLightと5G試作端末

 なお、NrealLightはKDDI直営店などでも展示されている「au」ロゴが入ったオレンジ色のオリジナル仕様で、ソニーモバイル製の5G試作端末に接続されていた。

任天堂やポケモン、eスポーツカフェも出店する「電脳サブカルチャーゾーン」

 6階の「CYBERSPACE SHIBUYA」には、アニメ、漫画、ゲームなどの有名コンテンツのオフィシャルストアが集結。「電脳サブカルチャーゾーン」をコンセプトに、国内初の任天堂オフィシャルストア「Nintendo TOKYO」や既存店舗とは大きく装いを変えた「ポケモンセンターシブヤ」などが出店する。

Nintendo TOKYO
ポケモンセンターシブヤ

 カプコン、ジャンプ、刀剣乱舞などのショップが並び、コラボレーションカフェ「TOKYO PARADE goods & cafe」では、第1弾として、人気動画クリエイターが数多く所属するUUUMとコラボした「U-FES. FOOD PARADE」が1月20日までの期間限定でオープンする。

価格.com GG Shibuya Mobile esports cafe&bar

 同フロアには、eスポーツイベントやパブリックビューイングを行えるeスポーツカフェ「価格.com GG Shibuya Mobile esports cafe&bar」もオープンする。

決済やインバウンド対応も充実

 未来のショッピング体験の提案やエンターテイメント性の演出にデジタルテクノロジーを活用する渋谷パルコだが、最新の旗艦店として、決済やインバウンド対応においても積極的に新技術を取り入れている。

 d払い、au PAY、PayPay、LINE Payなどのコード決済への対応はもちろん、クレジットカード「PARCOカード」の新規申込時には、申込当日からスマートフォンアプリ「POCKET PARCO」を使った独自のQRコード決済を利用できる。さらに、POCKET PARCOの利用者に対しては、電子レシートサービスも提供する。

 クレジットカードで自国の通貨を使って支払える多通貨決済(DCC)、AlipayやWeChat Pay、免税自動化アプリ「スマートデタックス」への対応など、インバウンド需要を意識する。多言語対応の音声認識機能付きインフォメーションシステムも各所に設置されている。

音声認識機能付きインフォーメーションシステム

 さらに、新たなコミュニケーション方法として、自律走行するアシスタントロボット「temi」を導入予定。12月から、来客の質問に対して、temiを通じてインフォーメーションスタッフが遠隔で案内する実証実験が行われる。